◆ 1,15,10,視察
町田市中央図書館視察報告
視察者 佐久間むつみ、住田啓子
日時 2010年1月15日(金)10;30~12:30
対応者 守谷 信二館長
1、理念と活動目標
「誰でも、いつでも、どこででも」利用できる図書館をモットーとして
理念
(1)市民生活とまちづくりに役立つ図書館
(2)市民と共に成長する図書館
(3)市民に信頼され支持される図書館 を理念に掲げ
活動目標
(1)市民生活をより深く豊かなものにする事
(2)市民が現代社会を生き抜く力を獲得するための手助けをする事
(3)市民が積極的に市政に参画できるように
(4)生涯学習の拠点にふさわしいサービスを確立し市民の信頼を獲得する事
(5)子どもたちが豊かな心と生きる力を育む事ができるようにする
(6)高齢社会にふさわしいサービスを展開し老後の生活を豊かなものにする
(7)社会の中核を担う勤労者に対するサービスに力を入れ町田市の活性化を図る
(8)図書館の利用が困難な人々へのサービスを重視しあらゆる人々が図書館を利用できるようにする
(9)利用者との対話を重視しあらたな市民文化の創造の拠点となる事
(10)市議会や職員にも政策立案の支援を積極的に行い市政を活性化する事に役立つ事
2、中長期計画について
町田市には現在中央図書館と5地域館、3台の移動図書館車がある。
忠生、小山、鶴間地域が空白地域であるため、中期計画として忠生地域が空白地帯であり、中期計画として忠生地域に建設が予定されている。
2003年度の整備計画では11館計画となっている。
3、職員体制
2008年職員適正化プログラムに基づき、5年間で図書館職員26名削減するよう言い渡されたが業務委託、指定管理者導入は行わず不足人数分を嘱託職員でカバーする事になった。(1998年12月「図書館嘱託職員設置要綱」により正規職員と嘱託職員により図書館運営)
08年9名削減(13名嘱託職員補充) 09年5名削減、10年7名削減、11年5名削減、最終的に常勤職員62名、嘱託職員90名予定
課題は嘱託職員の給与体系の整備の必要性
4、図書館費 (08年度決算 12億3146万4159円)
運営経費全体の中で人件費の占める割合は66%、2008年度から2011年度迄正規職員を26名減らし嘱託職員を増やしてきた。
2008年度決算では常勤職員75名の人件費(給料、手当、共催)は6億6434万5601円 非常勤嘱託職員報償は1億3872万4717円
5、感想
守谷館長は「図書館は自律して物事を考える市民を育てるという側面をもっており、図書館を利用する市民が増える事はその社会にとってプラスである。
図書館づくりはまちづくりそのもの、市民と共によりよい図書館を創っていきたい。」との事であったが、専門職制度が確立していない中、人件費削減のため嘱託職員導入により職員報酬が少ないために生活費にも満たない状況を如何に改善するか心労は相当のようだ。町田市は業務委託や指定管理車制度の導入を避け、非正規である嘱託職員と正規職員の二重構造による図書館運営を行っているがこれまた大変厳しい。このような状況を市民はどこ迄理解しているだろうか。市民にとっては業務委託をしてしまうより直営の管理運営を望むが館長の負担はさぞかしと思う。今後は非正規職員の給与体系の確立に向け各自治体は早急に連帯して頑張らねばならない時が来ていると強く思った。
(文責 住田啓子)
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