戦争を知らない世代が年々増加するなか、1945年3月から90日におよぶ地上戦により20万人を超える戦死者、しかも軍人よりもはるかに大勢の一般市民の犠牲 (戦死者)をだした沖縄を訪ねた。
私たち「改革ゆいの会」(折戸、加藤、佐久間、住田)は平和教育の先進地である沖縄の糸満市、合併により大変困難な中、長い歴史と芸術を後世に伝えるため、世界遺産指定区域の保存・修復、 EM菌による水の再生や農業振興、財政再構築に懸命のうるま市、産業振興の浦添市を視察。
糸満市・平和教育の推進 小中学校の取り組み状況
- 平和学習月間(6月)設定 平和祈年祭秘書広報課が主催し、平和祈念館や平和の礎(いしじ)でコンサ−トや講演会、礎のクリ−ン活動「大人から子どもへ伝えられるもの」朗読、かたり、読み聞かせ等
- 総合学習、道徳の時間での平和都市宣言、戦争体験者の語りなどの平和学習、児童平和メッセ−ジ展の図画、作文の応募(パネル展示) 「月桃」の歌(合唱)、学年毎に保護者による読み聞かせや図書館教育での取り組み。
- 入壕(ガマ)、ひめゆりの塔中心の体験学習
平和祈念館での学習、糸満市教育委員会のアクションプランの中では平和教育は最重点の位置づけ。
沖縄戦の実相を伝える平和祈念資料館
沖縄戦終結の日ではない”6,23慰霊の日”
沖縄戦とは何だったのか? 1945年3月23日の米軍機による空襲から始まり、軍司令官の自決(6月22日)を経て7月22日の米軍の沖縄作戦終了宣言が一応の終幕と伝えられているが、公式には降伏調印式が行われたのが9月7日(終戦?)90日間の地上戦の実相を平和祈念館でみた。
資料館のコンセプト
- 沖縄の歴史的体験と平和への教訓を次代へ 継承する
- 沖縄の視座からの発信
二大コンセプトのもと、実物・映像を駆使した体系的展示は戦争体験のない世代に配慮されていた。特に沖縄戦を十五年戦争全体像の中でとらえ、アジアへの加害を明確化した点はさすがだと思った。
戦後63年が経ち、反戦平和の意義も形骸化しつつある今日、子どもの発達段階に応じた、体系的な平和教育のカリキュラム、学習方法を考える時期に来ているのではないか。
多摩市においても学校での平和教育が今こそ必要であることを痛感した。
◇視察先概要
7/2 うるま市
@うるま市集中改革プラン
A文化行政(世界遺産)
BEM推進プロジェクト
7/3
午前 宜野湾市辺野古海岸視察
午後 浦添市
@産業振興センタ− A国際劇場おきなわ
7/4 午前 糸満市@平和行政@平和教育B図書館
午後 平和祈念資料館 平和の礎(いしじ)
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