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第53回図書館問題研究会全国大会 in 斐川町
第1日目 7月9日
■基調講演「知の拠点としての図書館」 片山善博氏(鳥取県知事)
21世紀地方分権時代は知事も職員も住民も、自分たちで考え行動する、自主をキイ−ワ−ドに地域の自主再生に精力的に取組中。知の拠点としての図書館は必要不可欠。県内すべての学校に司書を配置し、県立図書館の充実。県庁内に図書室を設置、議会図書室もリニュ−アル。「図書館は直営で、指定管理者NO宣言」。図書館は民主主義のとりで、図書館のミッション(使命)は市民の自立支援と明解なお話でした。
■シンポジュ−ム「図書館づくり人づくり まちづくり〜神々の住む出雲から全国へ」
片山鳥取県知事
自治体の財政難の原因は国のいいなり公共事業の景気対策に甘んじてきた。結果として借金はふくらみ、管理経費は雪だるま式に増嵩。またまた合併特例債でまどわされ、ニッチもサッチもいかないところ。原因は自治体が全く自立していなかったことだ。今こそこれまでの反省に立って考える力を身につけ、自立の道を歩むこと。図書館は民主主義のとりで。財政難というが図書購入費が多くて財政がパンクした自治体はない。格差社会にならないために子どもの時から読書と図書館利用を身につけ、すべての子どもに質の良い公教育を保障することだ。
本田恭一斐川町長
合併を選ばず、二期目はまちづくりの拠点として公立図書館建設を公約。自ら先進地を視察し、図書館準備室を設置。三期目早々図書館開館。子どもの図書館利用推進のための学校図書館に司書配置。良質のサ−ビスは自立の基礎。
巽 寛氏(滋賀県八日市市立図書館長)
財政が厳しくとも図書館の水準を維持。図書館は公共施設の中で最も人が集まるところ。魅力が増せば増すほど、知の拠点としての評価が高くなり、やりがいがある。深く地域とつながるよう努力中。
第2日目 7月10日
第1分科会「指定管理者制度を選ぶ理由、選ばない理由」
中川幾郎氏(豊中市立図書館協議会)
指定管理者制度を導入しない宣言の経緯について「現在の行革はコストダウンのみに陥っており、職員の労働強化、資料費削減に集中。図書館に競争原理を持ち込んではならない。市場化はマニュアル人間をつくり、自立した人間づくり地域づくりには専門職による質の高い図書館サ−ビスが必要。
大橋直人氏(東京支部)
指定管理者の背景・内容・導入について分析
今後の発展のためには図書館が利用者の目にさらされる参加型図書館運営が必要。
夜・テ−マ別交流会(図書館九条の会)
稲生 慧氏(岩国市民元図書館司書) 岩国基地機能一部移駐反対運動、住民投票の経過報告
新宮章一氏(斐川町元議員) 「九条の会・斐川」の活動、議員として長年、図書館政策を提言。
第3日目 7月11日
○図書館の任務と課題について討議
○教育基本法改悪法案の廃案を求める決議
○公立図書館への指定管理者制度の導入に反対するアピ−ル
○改憲手続法、共謀罪の廃案を求める決議を採択
午後は荒神谷遺跡と古代ハス・斐川町立図書館見学ツア−に参加
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