浜田省吾 ON THE ROAD 2005 MY FIRST LOVE

2005.9.10 横浜アリーナ


 

 会場入りしたのは開演時間の6時をもうまわっていました。しかし前日まで「ON THE ROAD」の
「お」の字も考えていなかったボクがここにいていいのだろうか?という思いにもさいなまれ、
ドキドキ、ワクワクしていました(←どっちやねん(笑))。
やがて開演を告げるアナウンスとともに場内は暗くなり、やがてビートルズの『ALL YOU NEED IS LOVE』が流れ
(↑明らかに本人が歌ってる。そうでなくてもボクだけはそう信じるぞ、特に低音部分(笑))
「人間の瞳」のようにかたどられたスクリーンからは、世界中の実に様々な愛の模様が映し出されました。
その映像から「愛するということは悲しみに直結する」という彼のメッセージを感じました。
この曲の最後の映像が、多くの墓標の前で抱き合って悲しむ男女だったのがすごく印象的でした。
彼らは子供を戦禍の中で失くしたのだろうか?・・・とにかく悲しい映像だったのを記憶しています・・・。
そして注目の一曲目。この時ほど、ライブへ行かないだろうと思ってどこかのサイトの
セットリストを観てしまったことを後悔した瞬間はありません(笑)。
<アポロ的全曲解説!>*曲目の色が変わってる曲は、アポロ「今日の一曲ライブラリー」で紹介しています。
1. ある晴れた夏の日の午後
 まさかこの曲から始まるとは!・・・という感想が他サイトを観てなきゃもっと感じられたのかも
しれないのに(笑)。今回のニューアルバムのラスト曲が一曲目っていうのも斬新ですよね。た
だ本編ラスト、アンコールラストの曲があの曲なら・・・と後から納得(笑)。スクリーンからは夏の
日の空と大地、そして歌詞を再現したかのような稲穂が一面に広がり、のっけからジーン・・・。
2. 光と影の季節
 本来ならばこの曲が一曲目であろう!・・・と思われたが、なにせ他サイトを・・・(←しつこいん
だよ(笑))。とにかくこの曲は一度聴いただけですごく好きになった楽曲。なので生演奏で聴い
たこの曲をさらに好きになりましたね〜。「君に会いたくて ウォオ〜オオオオオ〜 戻ってきたよ
〜 ウォゥイエ〜イェ〜♪」・・・お願いだからもう少し早く戻ってきてくださいね(笑)。
3. この夜に乾杯
 つづいてまくし立てるように演奏されたロックチューン。「オレをワインのように味わってくれ」っ
ていう斬新な歌詞が書ける52歳がこの日本に彼以外いるだろうか?(笑)ちなみにこの曲で今
回参加してるベーシスト・美久月千晴さんのお顔を初めて拝見しました。ボクが好きなアーティ
ストのほとんどが彼にベースを弾いてもらってるスゴイ人。感想は・・・イルカさんに似てた(笑)。
4.旅立ちの朝
 この曲聴くと懐かしい感じがするんですよね。『今夜こそ』とか『MAINSTREET』とか、あの頃の
彼の曲のテイストが浮かんでくるんですよね、個人的に(笑)。ちなみに今度はギターの長田進
さんを初めて拝見しました。佐野元春さんのバンド・HEARTLANDのメンバーであり、尾崎さんの
最後のツアーでも演奏してた人。ニヒルっぽくてかっこよかった。アオレンジャータイプ(笑)。
5. HELLO ROCK & ROLL CITY
 この曲の前までノンストップで演奏され、ようやくMC。そしてさっそく彼は間違えた。「19・・・あ
2005年だった(笑)」と(笑)。でもそりゃあ無理もないよな。なにせ「ON THE ROAD」ツアーはほ
とんどが1900年代だったんだから・・・ってそういう問題か?(笑)そしてツアーでおなじみのこの
曲が始まった!って君まだ2回目だろ(笑)。「Hello〜YOKOHAMA City〜,How're you doin♪」
6. 終りなき疾走
 この曲の前でだったと思うんですけど、スクリーン上に彼と横浜の情景が映し出され、この地
が彼にとってすごく馴染み深い土地なんだって改めて思いました。おそらく会場ごとにこうしてロ
ケしてるってことを考えると、やはり彼はすごく思慮深い人なんだなって改めてボクごときがです
が感心してしまいました。そして始まったこの曲!彼が走り始めた頃の感情が伝わってきた!
 ここでようやく生省の(笑)少し長めのMCが入ります。第一声は「暑いね」(笑)。「だけどこうい
う東京とか横浜とか大阪とかっていう大都会で夏を過ごしていると、なんか鍛えられてるよな〜
って気がするよね」って言葉にうんうん頷いてしまいました(笑)。ボク自身そんなこと思ったこと
なかったもんなあ。どちらかといえば「暑い暑い」と文句ばっかりで(笑)。
 そして椅子に腰掛けた彼はコンサートの選曲について語り始めます。「普通に考えたら一曲目
は『光と影の季節』だろ〜。それをなんだよ最後の曲最初に持ってきて」とかファン心理を知って
いる彼からの発言に場内大爆笑。そして「今日はあの曲を歌ってもらいたいって、ここに12000
人の人がいれば、そういうライブが12000通りできるってことなんだけど」と語って「でも当然ここ
にいる全員に満足させる選曲はできないんだけど、今日これから歌う歌は浜田が今歌いたい歌
なんだと思って聴いてください」と続けました。そして始まったのが・・・
7. 彼女はブルー
 彼が「すごく地味な曲なんだけど歌いたいんだよ」と言って始まったのがこの曲。確かにこの歌
に出てくる男は彼女との今のいい関係を壊したくはないがために、自分の想いを告白することを
ためらっている・・・という地味な男。だけどこの地味さが浜田さんらしさを物語ってる気がするな
あ。明日もまた彼女と友達として会えることを幸せに思う・・・ホントサビ部分の声が伸びやかだ。
8. 君の名を呼ぶ
 そして彼の今歌いたい歌の2曲目はこの曲。しかも美しくもはかないアレンジで彩られた『初秋
』バージョンであった!早く言ってしまえば「いつでもどこでも君の名を呼びたい!」と願う男の心
情を綴ったバラード曲。シングル曲ではあるけれど、確かに地味は地味だ(笑)。でもこういう地
味さに共感したから今のボクがあるといっても、決して過言ではない(←たいそうなことか(笑))。
 ここで彼はキャリア中最も苦悩に満ちた時間を味わったという40歳になりたての頃について語
り始めました。「ちょうど『FATHER'S SON』から『誰がために鐘はなる』、『その永遠の一秒に』の
3枚のアルバムを出した頃が精神的にも一番キツかった」と。多分自分の思い通りの曲みたい
なものができなくてあえいでいたんでしょうね。そして自分でも快作!と自負する『青空の扉』へと
つながったと語っています。でもボク個人はその彼が苦悩していた時期のアルバムに好きな曲
がたくさんあるっていうのは何とも皮肉なことなんですが(苦笑)。そしてそのタイトル曲へ・・・。
9. 青空のゆくえ
 もう若くないと自認する二人の恋物語。無邪気な恋は、それ以上に相手を傷つけてしまうとい
うことを今までの経験で知ってしまっているからなかなか踏み切れない、という、ある意味それま
でにはなかったタイプの楽曲。こういう曲を書けたことによって、ある種吹っ切ることができたの
かもしれませんね〜。悲しいんだけど悲観的過ぎない、そんな絶妙な感情がにじみ出てます。
10.さよならゲーム
 人生でもっとも大事なことは、人と出会うことなのかもしれない。出会いっていうのはホントに
確率的から言って奇跡に近いことだし、ましてや恋をするってのはここで歌われてるように魔法
みたいなもんだよ。・・・って感じのこと言ってなかったっけかな?(←ここいら辺寝不足のためか
なりうろ覚え(笑))ただこの曲の小刻みに刻まれたビートは健在!Good-Bye To The Game!
11.君がいるところがMy Sweet Home
 なんだか「ON THE ROAD’96」に来てるような感覚になるここ数曲です(笑)。まあそれだけ彼
にとっては自分でも誇れるほどの傑作なんでしょうけどね。ただやっぱりボクにとっては彼に明
るい楽曲っていうのはあまり似合わない気がするので(←思い切って書きました(笑))それでも
まあいいか(←何だそれ(笑))。ホントは『あれから二人』が聴きたかったんだけどなあ(笑)。
 ここで第一幕終了。「ここで数分間の休憩をとります。僕たちはまたすぐ帰ってきます」という
ON THE ROAD恒例のセリフを放って舞台袖に小走りで消えていった浜田さん。う〜む、ある意
味こういうライブの方が何本ものライブを観れたような気がして得した感じがするなあ(笑)。
 それにしても横浜アリーナなんて何年ぶりだろう?真横の道は週にいっぺんは配達で通り過
ぎるけど(笑)。そうだ、長渕さんの「LIVE ’97 ふざけんじゃねえ」ツアー以来だ!しかもその日
彼の突如の高熱によりライブはキャンセルされ、会場前で文字通り「ふざけんじゃねえ!」って
連呼して(←恥ずかしい輩たちだな(笑))数日後にその日の振り替え公演を観て以来だ。もう
あれから9年かあ。どうりで身体がキツくなるわけだ(笑)。
 それからイエローモンキーの「FIX THE SICKS」というツアーのこの会場のライブはWOWOW
で生放送され、それを録画しながら実際に生中継を最後まで観たのを憶えてる。次の日2時起
きだったにもかかわらず(笑)。そういえばあの時の吉井さんは全国中継ということでMCの下
ネタすごく気合入ってたな(←入れるとこ間違ってる(笑))。もちろんライブも素晴らしかった。
・・・ってこれ、ホントに浜田省吾のライブレポかよ(笑)。

そうこうしているうちに、ON THE ROAD 2005 第二幕の始まりです・・・。

12.マイホーム タウン
 この曲すごく好きなんですよねえ。この曲の主人公の生い立ちと同じように工業地帯の中で
生まれ育ったボクにとって、すごく感慨深いプレゼントです。しかもとにかく前奏から何からかっ
こいい!の一言。まさに『マイホームタウン2005』という感じ!(←全曲そうだろ(笑))この後も
し『僕と彼女と週末に』なぞ演奏されてたら失神してたこと間違いなし。されなかったけど(笑)。
13.Thank You
 そして今回のアルバムの中でひときわ異彩を放つこの曲のイントロが聴こえた瞬間、なぜか
「来た〜!」と思ってしまえました(笑)。聴けば聴くほど憎くなってゆくっていう曲がボクにはよく
あるんですけど、この曲がまさにそうなんですよね。特に彼の「まあうれしかったけどさ」の部分
が(笑)。ある意味『LOVE HAS NO PRIDE』と同じ部類に属する歌(笑)。本気だぜぇ〜(笑)。
14.I am a father
 この曲の前で彼の父親談義が披露された気がするのですが、かなり朦朧としてました(笑)。
そしてステージ上の画面には時任三郎さんが部屋の掃除を始めるこの曲のクリップと同時に
この歌が始まりました。ここでひとつだけ注意!この曲は掃除の歌ではありません!(←わか
ってるよ(笑))。聴けば聴くほど好きになっていく、染みてくるロックチューンですねえ。
15.花火
 そして今回のアルバムで「父親像」を歌ったもうひとつの楽曲がこの『花火』。画面上では青空
から夕暮れ、そして夜を迎える都会の情景がひたすら流されています。前曲とこの曲でこの父
親の置かれている状況はまったく違いますが、子を思う親心ってのはどんな状況になっても変
わらないってことを彼は歌いたかったのだろう。個人的には『SILENCE』に印象がダブる曲。
16.SWEET LITTLE DARLIN'
 数多くの子供たちのスライド写真とともに歌われた楽曲。ただ「子供たちのことを考えて作った
曲」だとは思いませんでした。う〜ん、子供たちに「俺のテレフォンナンバー思い出せよ」なんて
普通言うかなあ・・・あ、そんな突っ込みはいりませんね(笑)。ただどちらかといえばこの曲自体
よりも、子供たち自身のことや将来を真剣に考えてる浜田さんのお話の方にジーンと来ました。
17.モノクロームの虹
 もうこの時点あたりでは、どこかのサイトで見た曲順など、とうの昔に忘れていたので(笑)こ
の曲のイントロがかかった瞬間一気に身体にスイッチがかかりました!まさにこの曲は彼の新
しいスタンダードだと思います。まさに浜田省吾のテーマ曲!もう明るい未来は期待できない。
だけど君がそこにいてくれれば僕の生きていく力になる・・・そんな想いが込められてる名曲!
18.家路
 この曲が生で聴ける日が来るとは思いませんでした。っていうか、かなりこの曲の間じゅう放
心状態でしたね。一緒に歌ってはいたんですが、なんだかあっという間に始まってあっという間
に終わってしまったというもったいない感じ。とにかくメチャクチャ感情移入できる曲なので、逆
に『HOME BOUND』で聴きすぎたボクにとって目の前で演奏されてるのがとても不思議でした。
19.J.BOY
 おそらく彼のライブでもっとも歌われてるであろう・・・という感じのする曲(←2回しか行ってな
いけど(笑))。でもやっぱりライブで聴くとCDとは違った感情が芽生えるものですねえ。まさに
仕事終わりのベルと同時に大急ぎで家に帰って大急ぎでここに来たボクにとっては(笑)すごく
感情移入しまいました。「J.BOY〜乗り越え〜ろ〜 眠気ってやつを〜♪」と歌ったし(笑)。
20.日はまた昇る
 この時代を足元を踏みしめながら生きていくっていうのは並大抵のことじゃない気がする。
だけど人間として生まれた以上、その寿命を全うするまで生きていく義務があると思います。
その義務を怠り途中で命を投げ出してしまう人が数多い昨今、この歌はさらに深く聴く者の心
に響いてくる。たとえ今苦しくても最後は笑えるようにがんばろうよ・・・というメッセージを放っ
てるこの曲を、あえて本編の最後に選んだ理由はそこにあるんじゃないかなって、またひとり
で勝手に思ってるんですが(笑)。しかしこの曲のフィナーレの部分の『青空』のメロディーはと
てつもなく壮大で思わず身が震えるほどでした。そのまま『青空』が始まってほしかった(笑)。
 さて第二幕も終了し、何だか会場の中心部分があわただしいことになってきました。前回の
ツアー同様センターステージにての演奏準備が行われている模様です。そして浜田さんご一
行はいったいどこから登場するのか?もしかしてすぐ近くを通るんじゃないか?そう思ってた
ら席のすぐ横の通路に警備員が立ち始め、もしかしたらここから?っと思ってたらステージ上
の画面に浜田さんが・・・「この画像をみんなが観てるってことはアンコールしてくれたってこと
だね、それじゃ今からセンターステージに向かいます」とのこと。とうとう出るか!と思ったら、
予想を予想通り裏切りステージから中央ステージへ(笑)。どうせなら前回のようにセンタース
テージの中央部分からせり上がってきてほしかった(←面積的にそんな装置無理だ(笑))。

それでは、ON THE ROAD 2005 第三幕・センターステージでのライブの始まりです・・・。

 前回同様「これから僕たちはみなさんのバックバンドになります。なので口ずさまなくていい
ですから歌ってください(笑)」という浜田さんのお話の後始まったのが今回のタイトル曲・・・。
21.初恋
 実を言うとこの曲、今回のアルバムのタイトル曲でありながら、あまりしっくりこなかったん
ですよね。浜田さんくらいのキャリアがあるなら10年ぐらい前に歌っておくべきじゃなかった
のかってこのライブの前まで思ってたんですよ。でもそんなつまらない思いは一気に吹き飛
びました(笑)。今回のライブでボクの中でもっとも印象が変わったのはこの曲となりました。
「俺の初恋はロックンロール ウ〜そして今も〜♪」・・・メチャクチャいい曲じゃん!(笑)確か
最後のジングルから、いつの間にかビートルズの『NOWHERE MAN』になってった気が・・・。
22.勝利への道
 迫力のある本ステージ上で歌われるのと、こういうすぐ手の届きそうな場所で歌われるの
とでは、曲によってその表情をまったく変えるものがありますね。当然この曲は『ON THE
ROAD FILMS』でしか観たことなかったんですが、やっぱりライブ版がいい。実は『J.BOY』の
中のこの曲にはあまり魅力を感じてないんですよ。この歌にはスピード感が良く似合う!
 『勝利への道』が終わり、今度は浜田さんと通院してるかかりつけのお医者さんとのエピ
ソードが語られました。「その歳で3時間半のライブなんか無理だよ。せめて2時間にして、
しかも30分だけ歌ってあとはしゃべるだけにしろと言われた」など、爆笑エピソード盛りだ
くさんでした(笑)。そして若い頃ライブが終わった後、ライブに来てた女の子たちを送って
いったりとか・・・もう無理だな、みたいなことを話してた気がするんですが、でもこういうア
リーナツアーでここまで和やかな雰囲気を出せるのは、やはり彼のお人柄なんでしょうね。
23.バックシートラブ
 とにかく派手というかきらびやかというか、そんなとにかく目の前がチカチカしてたなあっ
て印象が強かったなあ、この曲。浜田さんが「あれ?みんなどうしたの?俺らみんなのバ
ックバンドになるって言ったじゃん。ちゃんと歌ってよ〜」・・・って言うじゃな〜い?でもあな
た「もっとみんなが知ってる曲歌ってくれなきゃボクら歌詞覚えてませんから〜!」(笑)
 さてここで恒例の年代別調査です。前回のツアーでもやってたのでボクでも手の上げ方
わかりました(←誰でもわかるよ(笑))。20代の人〜!のところで「20代以上の人は明日選
挙行ってくださいね〜」って言ってたのがすごく印象的だった。そして30代・・・多かったなあ
(笑)。そうだ、前回はギリギリ20代だったのに・・・まあそれだけ経ってるんだけど4年も経
ってる気が全然しないのが不思議。けどアルバムはできれば2年に一度はよろしく!(笑)
 ちなみに一番多かったのはダントツで30代。「前回のツアーでは20代だったって人もたく
さんいるんだろうね〜」・・・あのー、それボクですよ(笑)。おもしろかったのは50代の時。
なんと町支さんがスタッフを含む全メンバーの中で最年長の53歳になってしまいました〜!
・・・ってあなたも同級生でしょ浜田さん(笑)。60代の「ここから敬語です」にも笑ったなあ。
24.星の指輪
 つづいて始まったのがこの曲。なんだか年代別調査の主題歌みたいな感じがしてくるの
はボクだけでしょうか(笑)。幸せを歌う曲ではあるんだけど、若い頃から今までの過ぎ去
った時間の中で、彼そして彼女はきっとたくさんのものを手放してきたのだろう・・・そう考え
たら何だか幸せな歌には感じなくなってきた(笑)これも一種の浜田トリックなのでは・・・。
25.ラストショー
 なんだかこのセンターステージに立ってからの演奏で、メンバー全員一瞬にして若返っ
たような気がします(笑)。そういえばボクも顔のしわが何本か消えたような気がする・・・っ
てアホか(笑)。そう感じさせるのはこのセンターステージでは若き日の喜怒哀楽をテーマ
にした曲を中心に演奏されてるからなのかもな・・・この曲もそんな心にグサッとフィット!
26.さよならの前に
 よく考えたら前曲『ラストショー』のB面がこの『さよならの前に』だったんですねえ。う〜む
試合巧者だな彼は(←何年ライブやってると思ってるんだ(笑))。すごく明るくて、すごくノ
レる曲なんだけど、でも「次の朝には荷物抱えて君の面影を抱きながら、僕はこの街を出
て行くよ」っていう、ライブで各地を周る彼と共通した悲しみが描かれているんだよなあ。
 ここでセンターステージでの演奏も終了。確実にこのコンサートが終わりに近づいている
ことを実感し、「もっと観ていたいな〜」と素直に思える楽曲の数々でした。そしてステージ
上で何とドラム席に座る浜田さん。そしてステージ中央にギターを抱えた町支さんが・・・。
27.愛奴のテーマ
 実は彼らが所属していたバンド「愛奴」の作品はまったく聴いたことがないのです。この
曲はインストゥルメンタルでしたが、なんだか70年代というよりは、これからやって来る80
年代への希望と不安が入り交ざったような印象を受けました。「愛奴結成30周年というこ
とで、久々にタイコ叩いてみました」と浜田さん。ひとくちに30年というけれど長いよな〜。
28.君と歩いた道
 そしてステージ中央の画面上にはひとりの年老いた老紳士が・・・今回のアルバムでボ
クがもっとも胸打たれた楽曲『君と歩いた道』が始まりました。15の時に君と出会って、お
互い成長し、子供ができて、またふたりぼっちになって、そして君は・・・おそらく”君”は先
に天に旅立っていってしまったんだろうなあ。映像と歌の情感がジーンと伝わる名曲。
29.MIDNIGHT BLUE TRAIN
 本編ラスト曲だった『日はまた昇る』が彼が50年かけて出した人生の答えだとするなら
ば、この曲は人生に対する問いかけのような気がする。前を向いて走り続けることだけ
が生きるってことなのだろうか・・・。未来を知ることのできない人間には、確かにそれし
かないような気もする。まあ人間死ぬまで答えなんかわからないかもしれないしね。現時
点ではそう思っています。余談ですが「ミッナイブルートレーン♪」ではなく「ミッナイブル
ートレェ〜ェェェン♪」のオリジナルの方の歌い方が好きだ(←ホントに余談だな(笑))。
 もうこの時点で浜田さんが何を語られていたのかは憶えていません。ただ彼が言いた
いと思っていたことは、すべて演奏された歌の中に収められていたような気もする。当然
「もう終わりかよ」っていう気は十二分にする(笑)。しかし午後6時から約3時間半のステ
ージ・・・彼はホントに超人かもしれない。そんな感想を抱いた2回目のON THE ROAD。
 ただただ「ステージの裏方さんたちやサポートメンバーに拍手を!」とたびたび話す浜
田さんの人柄も、こんな素晴らしいコンサートを作り上げている理由のひとつなんだろう
な。だから裏方もがんばる。それに触発されて浜田さんもがんばる。それが、この3時間
半という長時間のステージを飽きさせないものにできる秘訣なのかもしれない。この先
60歳になっても胸にグサッと突き刺さるような歌を書き、歌い続けてほしいなあ・・・。
 このライブに来ることができるチャンスを作ってくださったあなた、ありがとうございま
した。そして隣の席になった・・・というよりなってしまったと思われたかな?(笑)あなた、
ありがとうございました。そしてライブ最中に遅れて入ってきた左隣の若者ふたり!でき
たらもうちょっと自分の体臭を考えた方がいいと思うぞ(←どんな総括だよ(笑))。

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