| 今までバラードセレクションは何度も発表されたが、意外にもこれが初のベストアルバムとなる。 |
| 「ヒストリー」とタイトルにあるように、彼の足跡を追うには充分な仕上がりとなっている。彼の音楽 |
| の前進となるバンド「愛奴」でのコーラスワークが美しいデビュー曲「1.二人の夏」、「愛奴」を脱退し |
| ソロとして歩みだした最初のシングル作品「2.路地裏の少年」。そしてバラードの初期の名曲から |
| 3曲。こんなに苦しむのならあの時あなたの前から去ればよかった・・・と綴る「3.片想い」、夢を叶 |
| えるために堕ちてゆく少女を第三者的に歌った「5.丘の上の愛」、許されざる愛を男の側から描い |
| た「7.陽のあたる場所」。そして彼のもうひとつの側面である青春時代を彷彿とさせる2曲。「4.終り |
| なき疾走」は音楽への初めての衝動と恋心を歌ったロックチューン。「6.ラストショー」は、愛した人 |
| と過ごしたワンシーンをフラッシュバックのように綴った楽曲。中期の代表曲「8.MONEY」はまさに |
| ”最高な女とベッドでドンペリニョン”な(笑)ハングリー志向の強い作品。他国で自分という存在を |
| 見つめ直す「9.AMERICA」、この国の問題点に目を向け、共にこの試練を突破して行こうと鼓舞す |
| る「10.J.BOY」、今まで遠くから見ていた女性に愛を告白しようと決心する「11.もうひとつの土曜日」 |
| 仕事や育児に追われ、見失っていた自分たちの原点を見つめ直す夫婦を描いた「13.星の指輪」、 |
| 92年に大ブレイクした「12.悲しみは雪のように」、最新アルバムから「14.さよならゲーム」「15.青空 |
| のゆくえ」と、既存のベストアルバムの選曲内容というものには結構不満をもつアポロだが、この |
| 選曲はボクの中でもベストに近いのです(これもあれもと曲を挙げたらキリがないんですけどね)。 |