7thアルバム
ユズモア
02.3.6
 
1. ぼくの漫画の主人公
2. みぞれ雪
3. ダスキング
4. カナブン
5. アゲイン2
6. ぼやき電車
7. 直径5mm
8. ほんの一時間前
9. 始めの一歩
10.季節はずれ
11.GO★GO!!サウナ
12.3カウント
13.無力
14.ユーモラス
 
 
 前作で歌われていた「対社会」という姿勢を崩すことなく曲のレパートリーが増えて、ゆずの幅が広がっ
たなあって思える一枚です。「1.ぼくの漫画の主人公」は小中学生の頃の回顧録。聴けば聴くほどボクに
瓜二つ(笑)。「2.みぞれ雪」はスピード感にあふれ舌を噛みそうになるほど詞が詰め込まれてるんだけど
メロディーもハーモニーも気持ちいい。「3.ダスキング」は若者の日常が描かれたハードな一曲。目指す方
向へバラバラに歩き出した恋人たちの別離を歌った美しいけど悲しい「4.カナブン」、世の中に打ちのめ
された若者の、でももう一度旅立とうとする決意を歌った「5.アゲイン2」「6.ぼやき電車」は前作のテイス
トを保った暗い歌。5曲目と6曲目のコントラストがすごく絶妙。人はみな持ってたはずの傷を忘れてゆく。
その傷は自分が目指すべき方向への架け橋でもあったんだけど・・・と軽快に歌われた「7.直径5mm」
経て、人は一時間経てば変わってしまう儚い生きものだ、というメッセージを放つ「8.ほんの一時間前」
と続く。この曲、北川くんのMCとボーカルで構成されてるのだけど、ゆず版「ミスチル」と言っても過言で
はない(笑)。「9.始めの一歩」は恋人にいつも置いてけぼりをくってしまう青年の心情を綴った一曲。「ほ
んの〜」と「始めの一歩」はふたりの”時間”に対する考察の対比がよく出た楽曲たちだな。「10.季節はず
れ」は秋から冬へ変わってゆくとともに震える心の機微を描いた名曲。「11.GO★GO!!サウナ」はそんな「
季節はずれ」の余韻をすべてぶっ壊すような(笑)あっけらかんとしたイケイケナンバー。スタジオに缶詰
めにされてる彼らの欲求がすべてぶちまけられた感じだなあ(笑)。「12.3カウント」は何とかこの混沌とし
た状況から抜け出したいっていう想いが伝わってくる一曲。「13.無力」は「どんなにいい曲が書けたって愛
しい君の前で僕は無力だ」と歌うラブソング。ラスト「14.ユーモラス」はまさに世界を救うのは”ユーモア”な
のかもしれないなあって感じるユーモラスな楽曲。もしかしたらこの盤が”ゆず”というふたりのコンビネー
ションを一番醸し出してるアルバムかもしれない。それぐらい彼らの鉄壁な一枚です。柔らかいんだけど。

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