6th アルバム
 ギター、ピアノ、マンドリンほか、すべての楽器を彼ひとりで演奏したアコースティック・ベストアルバム。
過去5枚のアルバムから13曲、そして未発表曲「オーディエンス」と新曲「悲しみの雨はいつか」を含む全
15曲収録の一枚です。未発表曲「14.オーディエンス」は路上で歌いながら、この街の風に合わそうとして
いつのまにか見失っていた自分を見つめなおすギター一本で歌われた楽曲。「つぶやくだけの なめた
俺は昨日に捨ててこよう」・・・有言よりもまずは実行!ですよね。そしてブラウン管の向こうに広がるイラ
ク戦争を目の当たりにした彼が想いをこめた新曲「15.悲しみの雨はいつか」。世界のどこかで起こる戦争
を「しょうがない」ってあきらめた瞬間、争いのない世界を作ることは不可能になる。他国の兵器に負けな
いように兵器を持つ・・・それは「しょうがない」ことなのか?いや、あきらめずに争いのない世界に生きた
いと叫ぶ彼のシャウトがこだまする熱唱曲です。このほかの既発表曲に目(耳(笑))をやってみると、たと
えば「5.WILD HIGHWAY」は全く新しいアコースティックな曲として生まれ変わってるし、タイトル曲である
「1.WINDING ROAD」はピアノとボーカルというこれ以上ないシンプルな演奏の中に魂のようなものを感じ
ます。娘さんとデュエットした「7.僕」はとても微笑ましいし、外人さんをフィーチャーした「6.木村君の悲劇」
美しい音色に思わず涙ぐみそうになる「8.いつか夏の日に」ほか、聴きどころ満載です。ただ個人的なこと
を言ってしまうと、やはり彼を聴き始めた頃の最も思い入れの深い「10.夜明け前に」「11.いまここから」「12
.たった一人の俺」「13.忘れてた歌が今」のあたりにくると、ホントに個人的なんですがジーンと来てしまいま
す。しかもすべて彼ひとりの演奏なんですから、それを思うとなおさらです。なんだかアルバムレビューにな
ってないな(笑)。ホントのことを言うと「あれも入れてほしかった、これも入れてほしかった」と、入れてほし
かった曲のことを言うと尽きないのですが(笑)、彼の音楽を知るにはオススメの一枚です。ああ、もしボク
が「選曲して」と言われたら、きっと5枚組ぐらいになってしまうな〜(←それ、ベストじゃないじゃん(笑))。
『BEST〜WINDING ROAD〜
2003年7月18日
 

1. WINDING ROAD

2. RED or BLACK

3. 瞳の中へ

4. Lily

5. WILD HIGHWAY

6. 木村君の悲劇

7. 僕

8. いつか夏の日に

9. 今そばにいる君がこんなにも遠くて

10.夜明け前に

11.いまここから

12.たった一人の俺

13.忘れてた歌が今

14.オーディエンス

15.悲しみの雨はいつか

 
 

柿島伸次ページ トップへ