くまのぬいぐるみを携える5人のジャケットが印象的な5thアルバム。アルバム全体の印象としては飛びぬけて |
あか抜けてしまったかのようなちょっとした寂しさも感じる盤なんですけど、彼ら独特の泣きべそ感は健在(笑)。 |
シンセを多用したインスト「1.Primary
Music」を経て、春の出会いと別れを綴ったロックチューン「2.パスポート」へ。 |
この流れるようなメロディーラインが逆に涙腺を緩ませます。そして彼らを本格的に聴こうと思うきっかけになった |
「3.STAND
BY ME」。あの頃真剣に悩んだようなことが今では取るに足らないことのように感じてしまうって、すご |
く時の無情を感じます。やっぱり人間って何かを失いながら生きてるなって思いが生じる「4.キャンディ」、都会の |
夏が終わりを告げてゆくその表情が哀しい「5.口笛どろぼう」は、今や捕まってしまう(笑)自転車二人乗りソング。 |
エフェクトされたボーカルが効果的な「6.シグナル」は”商店街”から”世界”までその世界観が広がってゆく大作。 |
弱い自分を何とかしたいと願う少年の想いが伝わってくる一編です。過去を振り返る歌が多い彼らだけど、果て |
しなく広がる未来に目を向けた「7.南十字」、ハードなギターリフが印象的な「8.愛をちょうだいな」は自分の足で道 |
を切り開いていこうとする少年が描かれてます。「9.ノラ」はコミカルなんだけどやっぱり道に迷いながら進んでる |
男の子を歌ってる。「10.Happy
Birthday」は小刻みに揺れるビートが心地いいシングル曲。そう、人間は誰かの |
存在によって何度でも生まれ変われるんだよね。いろんなものとさよならしながら過ぎてゆく日々を歌い上げた |
「11.グッバイベイビー」。だけどさよならは次の出会いのためのステップでもあるんだよね。「12.orion」は単純に |
は笑えなくなってしまった自分を嘆くとともに、昔の自分の考え方じゃ通用しない今置かれた立場を思いやる静か |
な口笛つぶやきソング。遠い夏の日を思い起こす「13.きらり」は時の流れのはかなさを感じる楽曲。想い出って |
宝石箱みたいにいつまでも輝いてますよね。ラスト「14.いつまでたっても」は船を漕ぎ出してゆく少年たちを歌う |
ポップチューン。全14曲とボリュームたっぷりのこの盤、冒頭に「寂しさも感じる」と書いてしまいましたけど、実は |
それも次へ進むためのステップとして必要なんじゃないかな?と、改めて聴きなおしていくうちにそう感じました。 |