ボクの好きな音楽のエッセンスがすべてつまってるといっても過言ではない重要な一枚。静かに奏で始め |
られるピアノイントロが印象的な「1.夜明け前に」は勇気を出して夢に向かって踏み出そうとするその瞬間を |
歌にしています。そして歩き出した青年は「2.RUNNING ON」で走り始め、一転その反対側に感じる寂しさ |
を癒してほしい思いを歌にした「3.Lily」では「男にだって誰かに抱きしめられたい夜があるんだ」と歌われて |
います。「4.冷たい夜」は逆にいつまで待っても来ない彼を待ち続ける恋に破れた女性の思いを歌っていま |
す。走り続けて少しずつ壁を乗り越えてきた青年は「5.忘れてた歌が今」で、実は走り続けているうちに走り |
始めた頃の大事な気持ちを忘れかけていたことに気づきます。人間、この”初心”を持ち続けるということが |
簡単なようでいて、実は大変なことなんですよね。そして彼は「6.裸足のままで」で自分自身を見つめ直しま |
す。ハーモニカとギターと歌声・・・この最もシンプルな構成が、実はどんなに音を重ねられた音楽よりグっと |
心に響いてくるんです。「7.今そばにいる君が〜」はいつまでも忘れられない人がいる彼女を愛する男の切 |
ない心情を歌っています。彼女がその悲しみを自分に見せまいとするその仕草が、実はこれ以上ない辛さ |
となっているのがツライとこですね。「8.Believe」は何もかもを規制された街の中で縮こまるんではなく、自分 |
の思うがままに何でもやってみれば、おのずと夢の方から近づいてきてくれるよ、と歌われています。そして |
このアルバムの最大の焦点「9.WINDING
ROAD」。昨日と今日とで自分の中で何が変わった?と問われて |
すぐ答えられる人はいない。でもその少しずつの積み重ねが夢というどデカいものに向かってゆくのには不 |
可欠なんですよね。ラストの「10.眠ってる君に」は静かに寝息を立てている彼女に向かって「出会えてよかっ |
た」という男の静かな想いが綴られています。メロディーメーカーとしても彼はすごい人だと思います。とにか |
くこの盤だけは聴いてほしいと心から思える、歌詞のひとつひとつが心に染み入ってくる名盤中の名盤! |