シングル3枚発表ののちにリリースされた1stアルバム。しっとりとした雰囲気の中始まる「1.夢見の森」は |
「届かない夢を見れるって実は幸せなことだろう」というテーマを歌った楽曲。それが”生きてる証”ってもの |
なのかもしれない。「3.やすり」は、この身がもっと自由だったら去ってゆく君を追いかけられたのに・・・とい |
う想いを綴ったメランコリックな楽曲。主人公を縛っていたものはいったい何だったのだろう・・・そう考えると |
このタイトルに思いがゆきます。「5.わちがひ」は「悲しいぼくを笑わせない
笑ってるぼくを悲しんでいい」とい |
う冒頭のフレーズが印象的なバラード曲。ふたりでいるはずなのに独り・・・この心象風景が切ない歌です。 |
「6.ル・ラララ」は自分の居場所のない主人公を歌ってる。でも今ここにいる場所こそ自分の居場所だと気づ |
き歩き出してゆく主人公が実にみずみずしい。メロディーがまたいいんだな。タイトルナンバー「8.殺風景」は |
なんと詩の朗読。「空はどこまで空のつもりか」・・・考えたこともなかったよ、そんな風に。「11.二人の会話」 |
は、ドレスの声が聞こえますか?というまたも摩訶不思議な曲なんですけど(笑)「結局借り衣装 汚れは許 |
されない」という一節がなぜか胸に響きました。「12.寿」は、本当は生きるのに偽り隠すことなんていらないは |
ずなのに、そうしないと生きていけない時もある。だから人は愛を求めるんだ・・・っていうメッセージが綴られ |
た静かな楽曲。全曲中最も軽いポップな曲調の「13.心の友
~WiLSON~」は、心の友を持つならば自分も |
しっかり持たなきゃね!っていう、一気に視界が開けたような歌。全体的に重たく暗い印象のある一枚なん |
ですけど、ボクはこういう盤がとても好きなのです。とにかくメロディーと歌声がいいんだよなあ。 |