1st アルバム
殺風景

03.3.26

 
1. 夢見の森
2. 窓絵
3. やすり
4. りっしんべん
5. わちがひ
6. ル・ラララ
7. 咲かずとて
8. 殺風景
9. 今は昔
10.二色の奏で
11.二人の会話
12.寿
13.心の友 〜WiLSON〜
 シングル3枚発表ののちにリリースされた1stアルバム。しっとりとした雰囲気の中始まる「1.夢見の森」
「届かない夢を見れるって実は幸せなことだろう」というテーマを歌った楽曲。それが”生きてる証”ってもの
なのかもしれない。「3.やすり」は、この身がもっと自由だったら去ってゆく君を追いかけられたのに・・・とい
う想いを綴ったメランコリックな楽曲。主人公を縛っていたものはいったい何だったのだろう・・・そう考えると
このタイトルに思いがゆきます。「5.わちがひ」は「悲しいぼくを笑わせない 笑ってるぼくを悲しんでいい」とい
う冒頭のフレーズが印象的なバラード曲。ふたりでいるはずなのに独り・・・この心象風景が切ない歌です。
「6.ル・ラララ」は自分の居場所のない主人公を歌ってる。でも今ここにいる場所こそ自分の居場所だと気づ
き歩き出してゆく主人公が実にみずみずしい。メロディーがまたいいんだな。タイトルナンバー「8.殺風景」
なんと詩の朗読。「空はどこまで空のつもりか」・・・考えたこともなかったよ、そんな風に。「11.二人の会話」
は、ドレスの声が聞こえますか?というまたも摩訶不思議な曲なんですけど(笑)「結局借り衣装 汚れは許
されない」という一節がなぜか胸に響きました。「12.寿」は、本当は生きるのに偽り隠すことなんていらないは
ずなのに、そうしないと生きていけない時もある。だから人は愛を求めるんだ・・・っていうメッセージが綴られ
た静かな楽曲。全曲中最も軽いポップな曲調の「13.心の友 〜WiLSON〜」は、心の友を持つならば自分も
しっかり持たなきゃね!っていう、一気に視界が開けたような歌。全体的に重たく暗い印象のある一枚なん
ですけど、ボクはこういう盤がとても好きなのです。とにかくメロディーと歌声がいいんだよなあ。

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