セルフカバー・アルバム
「SAND CASTLE」
1983年12月1日
 浜田省吾のバラードセレクションアルバムとして発表された第1弾アルバム。このアル
バムには20代の若者たちのラブソングが集められたものとなっています。佐藤準氏に
よって全曲リアレンジされ、歌いなおされており、アルバムとしても全体的にとてもよくま
とまっていて、初めて浜田省吾の世界に触れようとする人にも最適じゃないかなと個人
的には思ったりしています。現状から一歩先に歩き出した恋人たちを歌った「1.君に会
うまでは」、夢にまで見た同棲生活が逆に主人公に暗い影を落とす「2.君の微笑」、自分
の心の貧しさに気づく青年の描いた「3.散歩道」、倦怠期を迎えてしまったカップル(←
死語?(笑))を男の側から歌った「4.いつわりの日々」、夜明けと共にまた離れてゆか
なくてはいけない恋人たちを描いた「5.愛という名のもとに」、初めて出会った女性と一夜
を共にした男を歌った「6.朝のシルエット」。夢のために本当に大切なものを見失った少
女を描いた「7.丘の上の愛」のアレンジは展開がすごくドラマチックだ。そしてオリエンタ
ルなアレンジと、オリジナルよりもぐっとスピードを落として歌われた「8.片想い」には、何
度聴いても胸を痛くさせられる。そして許されざる不倫愛を歌った「9.陽のあたる場所」
誰のために生まれてきたのかわかった、と思えるほどの人に出会えた喜びを綴ったラブ
ソング「10.愛しい人へ」、と充実した内容のこのアルバム。セレクションアルバムと銘打
ちながら、実はオリジナルアルバムとしても聴ける一枚です。奇しくも尾崎豊さんのデビ
ューアルバム『十七歳の地図』と同じ発売日であることが、彼との妙縁を感じさせます。
1 君に会うまでは
2 君の微笑
3 散歩道
4 いつわりの日々
5 愛という名のもとに
6 朝のシルエット
7 丘の上の愛
8 片想い
9 陽のあたる場所
10 愛しい人へ
   
   
   

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