2nd アルバム
YOUNG AND PRETTY
1987年11月21日
 
 
1. キスして欲しい (トゥー・トゥー・トゥー)   5. ロマンチック   9. 星をください
  作詞/作曲 甲本ヒロト     作詞/作曲 甲本ヒロト     作詞/作曲 甲本ヒロト
2. ロクデナシU(ギター弾きに部屋は無し)   6. ラインを越えて   10.レストラン
  作詞/作曲 真島昌利     作詞/作曲 真島昌利     作詞/作曲 甲本ヒロト
3. スクラップ   7. チューインガムをかみながら   11.英雄にあこがれて
  作詞/作曲 真島昌利     作詞/作曲 真島昌利     作詞/作曲 甲本ヒロト
4. ロクデナシ   8. 遠くまで   12.チェインギャング
  作詞/作曲 真島昌利     作詞/作曲 真島昌利     作詞/作曲 真島昌利
   
 一気に駆け抜けた印象のある1stに比べ、この盤はどちらかというと「聴かせる」という表現が合ってるかな。でもその疾走感っての
は1stに全然引けをとらない印象です。「1.キスして欲しい」はシングルにもなったラブソング。なんだか全身で表現してもしきれないよ
うな恋心が描かれています。「2.ロクデナシU」は「ギター弾き=ロクデナシ」って世間に見られてしまう構図に腹を立てた歌・・・のよう
に聞こえるけど、実際は若者すべてにレッテルを貼る大人たちに対するプロテストソング。「3.スクラップ」は”スクラップにはなりたくな
い。ただ自分でいたいだけ”っていう願いをこめた楽曲。ガマンすることは時には必要だけど、時には悪にもなるんだ。「4.ロクデナシ」
はボクのようなロクデナシのためにでもこの星はグルグルまわるんだ。だったらロクデナシでもいいじゃないかっていう叫びを歌って
る。「5.ロマンティック」はミディアムテンポで歌われた、紆余曲折して遠回りしたけどもう君をはなさない、っていう”ロマンティック”な一
曲。マーシーがメインボーカルを務める「7.ラインを越えて」はヒジョーに痛い歌。後悔ばかりが先に立ち、なかなか一歩が踏み出せな
いんだけど、それでも僕はラインを越えて生きていくぜ!っていう決心を歌ってる。「7.チューンガムを〜」は、”これぞブルーハーツだ
!”と自信をもってお勧めできる一品(笑)。それぐらいこの曲には彼らのすべてがこめられてる気がする。はみ出してるけど。「8.遠く
まで」はレッテルを貼られた若者の、この場所から開放されたいっていう気持ちが綴られた一曲。「9.星をください」は、実際にそこに
は星や海はあるんだけど、願いをかけるべき星や海が僕には見えない・・・そんな心境を歌ったポップで切ない楽曲。「10.レストラン」
は切迫したこのアルバムの中に開いたエアポケットのように気が抜けてしまう曲(笑)。でも確かに腹いっぱい食べたいな、レストラン
で。「11.英雄にあこがれて」は、平和な世の中だからこそ波乱を起こしたい!・・・そんな若者の気持ちを歌った一曲。そしてこのアル
バムのクライマックス「12.チェインギャング」を迎えます。生きているだけで僕は罪を重ねてるような気がする。でも死んでしまうという
ことはその罪全部ひっくるめたものよりも、もっと惨めなものだとマーシーは歌う。そう、生きてるってことは格好悪いものなんだ。格
好いいはずがないんだ・・・そんなことを考えてしまう重いメッセージが詰まった名曲。やはり何度聴いても聴きごたえのある一枚だ。

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