8th Album Nostalgia

1993年12月10日

  1. 過ちの夏   6. また明日は来る
  2. Navigation   7. FRIENDS
  3. Money   8. 恋の花
  4. 僕のそばに   9. Jealousy
  5. 魂の願い   10.もう一度あの日のように
 
 ジャケットが全体的に黒いせいか、すごく重いアルバムのように感じてしまう一枚ですが、それはきっと「魂」という人間の一
番大事な部分に触れているからかもしれません。「1.過ちの夏」は夏に始めた恋が秋の手前で終わってしまった女性の、そ
の恋を忘れてしまいたい心情が静かに綴られています。メランコリックなピアノが印象に残ります。「2.Navigation」は自分の
自由を主張するのなら、時代に逆行するのではなくあえて時流に乗ったうえで初めて夢を持てるんだ、ということが歌われて
います。「男30にして立つ」ってことかな?「3.Money」は文字通り「金」をテーマにした一曲ですが、何をするにもいつもまとわ
りついてくるのは「金」だと皮肉ってる。「4.僕のそばに」は、流行の言葉を口にできるような男ではないけれど、うまく表現で
きないけれど、君を愛している・・・っていう当たり前なんだけど、男が聴いてもジーンと来る曲(笑)。「5.魂の願い」はこのア
ルバムの主要曲だと思います。「生まれてきた時代を間違えたなんて言わないで」っていう冒頭の詞が染みます。人がその時
代に生まれたのには、それなりに意味があるんだ!「頑張れ!」のリフレインに胸が熱くなる曲です。ミディアムテンポで展開
される「6.また明日は来る」は繰り返される毎日のなかで、二人の愛もだんだん馴れ合いになってゆく哀しさみたいなものが
歌われているような気がします。く、クールだなあ(笑)。「7.FRIENDS」はシングル曲。すごく冷めた視点から愛するっていう
ことを見てるような気がしますね。でもホントはもっと熱いものなんだってことを歌ってるような気がする・・・。「8.恋の花」は彼
らしい美しいバラード曲。恋の花が咲くというのは、ある意味片想いや失った傷よりもつらいものなのかもしれない・・・う〜む、
切ない曲です。「9.Jealousy」はアルバム中一番ハジけてる曲かもしれないですね。そしてラスト「10.もう一度あの日のよう
に」は壮大な楽曲。生活を重ねるうちに、自分が本当に目指していたものを見失ってしまった時は、夢を持つことができたあ
の時にもう一度戻ってみようよっていうメッセージが胸を打ちます。このアルバムタイトルにも通じているテーマなのかもな。
 
徳永英明トップページへ