今までの彼のスタイルを踏襲しつつ、今までになかったスタイルの音楽も取り入れた19枚目のオリジナルアルバム。 |
「1.情熱」はイントロから新生・長渕剛を思い起こさせるスピード感あふれる一曲。昨日までを捨てて明日に立ち向かお |
うとシャウトが響く。「2.Keep
on Fighting」は長渕流ヒップホップ。この曲の一端は昨年の横スタライブで披露されている |
いい意味で音楽に対する貪欲さを感じる一曲。「3.LANIKAI」は思わず腰が浮きそうな南の楽園の島を思い起こさせる |
が、人生の波に負けるなっていうメッセージも織り込まれてる。「4.八月の雨の日」はふたりの間に嘘はなかったのに、 |
それが恋の終わりにつながってしまった悲しみを歌ったバラード曲。「5.人生はラララ」は懐かしさを感じさせるメロディー |
とともに「人生は一度っきりだから 生まれかわるなら生きてるうちに」という一節が心に残る一曲。人生はノー・リターン |
だ。ノータリンではない(←余計(笑))。「6.翼」はウクレレとブルースハープのみで構成されたラブソング。2年前「空」ツ |
アーで聴いた幻の曲だ(くわしくはこちらへ)。「7.頑張れ!」はこのメロディー進行がすごく好きなんですよね。すごく手作 |
りのような印象が強く、軽く歌い流されているようでいて、実は深く心に「頑張れ!」と刻まれる一曲。「8.傷ついた鳥」は |
感傷的になってしまう一曲。「空におびえて 雲に目を伏せて 羽根をたたんだままの悲しい鳥」・・・混沌としたこの国の |
人々を歌ってる感じがします。でも彼らしい優しい曲ですね。「9.桜島
SAKURAJIMA」はスケールの大きさにぶっ飛んでし |
まいそう(笑)。太陽がギラギラと水平線に落ちようとしている桜島の風景が目に見えるようです。ラストはシングルである |
「10.しあわせになろうよ」。この曲を聴くと、アカペラにこだわったのがなぜか、わかる気がします。最初に戻ってみるっ |
てことは、彼にとっては「歌を歌う」っていうシンプルなものなのかも?そしてそれを「恋」にからめて歌われています。聴 |
いたあとにこれほど爽やかになれる彼のアルバムは、もしかしたらこの盤が初めてかも。それほど充実した1枚です。 |