| オフコースを解散し、ソロとしてレーベルを立ち上げた彼が発表した3枚目のソロアルバム。この盤から彼の |
| ”小田和正”としての本格的な音楽活動が始まります。アグレッシブな旋律で始まる「1.勝手に寂しくならないで」 |
| は”君が僕のすべてじゃない”という、およそオフコース時代からは見当もつかない内容。君のこと大切だけど、 |
| あくまでそれは僕の一部分、という割り切った男が描かれてる。「2.春風に乱れて」は好きな人がいるとわかっ |
| てる女の子への自分の気持ちを綴った楽曲。恋心ってのは現実の問題とかそんなものを超越してしまうもんな |
| んだよな。「3.16号を下って」はつぶやくように歌われたラブソング。この道を行けばあの想い出の海にたどり |
| 着くことはできるけど、僕の隣には君はもういない・・・。「4.君が戻って来るなんて」は文字通り別れを告げて自 |
| 分の元を去っていったはずの彼女が今目の前に・・・だけどあの頃の自分に戻ることはできないよ、という複雑 |
| な男の心境を歌にしたバラード曲。「5.Far
East Cafe」は都会の暮らしに傷ついた人々に”いつでもここに来れ |
| ばいいよ”と語りかける静かな歌。そう、彼こそ”Far
East Cafe”なんだ。「6.恋は大騒ぎ」は小田ポップを全面 |
| に打ち出したラブソング。確かに”恋する心”っていうのはどんな不可能なことでも可能にしてしまうような力を |
| もっているのかもしれないなあ。これぞ小田マジック!(笑)「7.Little
Tokyo」はオフコース解散後初のシング |
| ル曲。力強さを感じるメロディーとともに、この動乱の社会の中を君とともに生きていくぞ!っていう決意を感じ |
| ます。「8.time
can wait」はアルバム中もっともスピード感を感じるポップチューン。小田ブランドの真骨頂ともい |
| うべきこのメロディーの流れがすごく好きだな。時は待ってはくれない。でも夢を追いかける人には時は待って |
| くれる。「9.good
times & bad times」は重厚な雰囲気の中、生きていくことの意味を歌う楽曲。ひとりじゃ生きて |
| いけない。でも二人ならきっと・・・歩いていけるだろう・・・。最後を飾る「10.あの人に会える」をボクが最初に聴 |
| いたのは高校生の時。この曲を聴くとあの当時の心に戻れるような気がするんです。まあいろいろ苦しんだか |
| ら戻りたくもないんですけどね(笑)。以上10編からなるこのアルバムは、彼のソロとしての第一歩を踏み出し |
| た重要な一枚であるとともに、ボクの心にも長い間深く刻まれているアルバムでもあるんですよね〜。 |