1stからこの3rdまでは「街」3部作と呼ばれている。確かに彼の初期の作品では「街」が |
キーワードになってるような気がする。そして個人的にこのアルバムでは「赤」がテーマ |
になってるような気もする。「1.夢の跡」はテンポのいいメロディーとは裏腹な悲しみを持 |
ってる。「僕のこと忘れはしないから」・・・それは悲しい夢の跡だった・・・。「2.ゆうこ」は |
恋のできない女性に恋した男の告白歌。今までとは違うニュータイプの歌である。「3.陽 |
炎」は語りかけてくるような歌声でやさしさを感じるバラード。一枚の写真を見ながら別れ |
た彼女への想いが綴られてる。「4.下宿部屋」はちょっと騒がしいけどホロ苦い青春偶 |
像。確かに消息不明な友達って今どうしてるんだろう・・・。「5.明日あればこそ」はたとえ |
今はつらくても明日というページを開けば幸せはきっとある、という物静かな歌。「6.離愁」 |
は別れてゆく恋人たちを歌った・・・考えてみればこのアルバムには「かなわぬ恋」が多い |
なあ(笑)。「7.90ページの日記帳」は彼との恋はもう終わってしまったのに、相変わらず |
友達の誘いを断ってる自分を、彼から切り離せない女性を歌った悲しい歌。「8.斜塔」は |
唯一のポップチューンと呼べるかも。しかし都会のやるせなさを暗示してもいる。「9.帰郷」 |
は恋に破れて帰郷する女性の心のうちを、「10.夕焼けの町」は故郷への郷愁を歌って |
る。さらに考えてみればアルバムタイトル通りまさに全編のテーマは「夢の跡」であった! |