村下孝蔵さんの後期を代表する1枚です。すごく好きです、このアルバム!「1.ロマンスカー」
はまさに流れ落ちる星の下で歌われているような、繊細でいて激しい恋心を合わせ持つ曲で
す。「2.いいなずけ」はこれまたボクの涙腺をくすぐる一曲。出会うのが遅れたために、その恋
は”禁断の恋”となってしまった・・・なんともやるせない恋の行方は・・・。「3.ピンボール」・・・こ
の曲もまたボクの涙腺を・・・(←しつこい!(笑))。優しいメロディーとともに夢のような二人の
暮らしが全編で綴られていますが、最後の2行で奈落の底に突き落とされます(涙)。「4.教訓」
は一変してロックな一曲。とにかく人は頑張ることしかできないんだ。頑張った人にだけ、過去
を振り返る権利があるんだと思います。「5.一粒の砂」は同じくロック!「金と銀との心抱え」っ
ていうのは自分の”善”の部分と”悪”の部分のことじゃないかな?「6.この国に生まれてよかっ
た」は、後のアルバム『同窓』の中で須藤さんが言われた通り、”村下流「いい日旅立ち」”だ
とボクも思いました。日本の美しい自然を織り交ぜながら、切なくもはかない仕上がりになって
います。「7.すみれ香水」はスローなサックスで始まるイントロが印象的な一曲。少女に想いを
寄せる少年の回想録。村下さんの十八番ですね!「8.恋歌」はワルツ調で繰り広げられるまさ
に恋の歌。しかも一昔前の港町のバーの情景を思い起こさせる作品。「9.ひとりごと」は異世
界のように優しい体温を感じる一曲。それは母親の胎内にいるかのように愛に包まれていま
す。「10.きっといつかは」はきっといつかは本当の愛を見つけたいと願う、村下さんの心情が
溢れています。浜田省吾の音楽スタッフが全面協力で作り上げたこのアルバム、ぜひひとりで
も多くの人に聴いていただきたい、名盤中の名盤です。ぜひ聴いてくださいね〜!(笑)
12thアルバム 
「名もない星」

1992.11.21

 
 
1. ロマンスカー
2. いいなずけ
3. ピンボール
4. 教訓
5. 一粒の砂
6. この国に生まれてよかった
7. すみれ香水
8. 恋歌
9. ひとりごと
10.きっといつかは
 
 

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