20thアルバム
「EAST ASIA」

1992年10月7日発売

 
 このアルバムはボクにとってヒジョーに思い入れのあるアルバムなのです。本格的に彼女を聴き出したのは
このアルバムからだなあ。アルバムタイトル曲である「1.EAST ASIA」はオリエンタルなアジアンテイストの壮大
なバラード曲。この曲を聴くと、自分が極東の島国に生きているんだなあ・・・と気付かされる。一転テンポよく
始まり、どこか影のあるボーカルが印象的な「2.やばい恋」。まさに別れる寸前のふたりを歌った曲だが、なん
となくこの恋を終わらせようとしている彼に対し、彼女は・・・。「3.浅い眠り」はドラマの主題歌にもなったシング
ル曲。昔、愛を誓った恋人同志は、きっとその頃の想いをどこかへ置き忘れてきてしまったのだろう・・・。この
曲のメロディー、めちゃ好きです。「4.荻野原」はやさしいメロディーに包まれたバラード。夢に見たのは少女の
頃恋した少年。・・・でも今は見知らぬ誰かの腕の中・・・はかない不思議な曲。「5.誕生」は映画の主題歌にな
ったシングル曲だが、その壮大さのトリコになる。生まれた時、誰でも人は歓迎されたはず。そしていろいろな
経験をして人は大人になる。ふいに悲しみにくれた時、そのことを思い出そう・・・感動できる大曲。「6.此処じゃ
ない何処かへ」は小刻みなビートを刻むポップチューン。前だけを見て生きてきた主人公に憧れを感じるのは
ボクだけでしょうか。「7.妹じゃあるまいし」はブルージーなピアノが印象的な傷心ソング。彼に好き勝手なこと
を言い続けた彼女。もし自分が妹だったら、彼ももっと早く何かを言えたのだろうに・・・兄妹と恋人の違い、そ
れはケンカしても兄妹は兄妹、でも恋人同志は・・・ゆったりとした歌だが、なぜか痛い曲。「8.二隻の舟」は彼
女の舞台表現「夜会」のテーマ曲でもある、7分を越える大曲。そして最後を飾るのは、後にドラマ「聖者の行進
」の主題歌ともなる「運命」をつかさどる名曲「9.糸」。「縦の糸はあなた 横の糸は私 織りなす布はいつか誰か
を暖めうるかもしれない」・・・名フレーズである。この曲は結婚式で歌える彼女の唯一の楽曲であろう(笑)。
 

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