6th アルバム
ひとヒナタ

08.11.5

 
1. モウイチド
2. 夏の気まぐれ
3. 誕生日
4. こと
5. 青雲
6. 春隣
7. 青春たちの声がする
8. 時の列車
9. 雨が空から離れたら
10.やっぱり
11.my present
12.夏休み
 
 
 
 
 シングル曲が約半数の5曲も占めてるのは、シングルをすべて持ってる人間から言えば残念なこ
とですが、言い換えればカップリングの曲もクウォリティが高いからということなんでしょう。「2.夏の
気まぐれ」はしっとりつぶやくように歌われたラブソング。愛しい人とさよならする瞬間の心象風景を
そのまま歌にしたかのような美しい曲。たとえすべてのことがうまくいかなくても「生きていることは幸
せ」と歌われた「5.青雲」はアコースティックな静かな曲。静かなんだけど、これから来る困難を乗り越
えていこうとするささやかな決意を感じる作品。青春って、その当時に感じるものじゃなくて、生きて
きたことを振り返る時に初めて「ああ、あの時が青春だったんだなあ」と感じるものなんだなと思わ
せてくれる「7.青春たちの声がする」。だから「青春」っていつでも今の自分のそばにあるんだよな。
「9.雨が空から離れたら」はみんな自分を隠してクールを装って生きているけど、もっと思いっきり悩
んで、思いっきり泣いたっていいんじゃない?ってメッセージを感じる曲。「悟り」=「死に場所を決め
るようなもの」って考え方、今まで思ったことなかったな。確かに悟れば窮地も簡単に抜けられるん
だろうけど、それってはたして生きてると言えるのかな?そんなこと考えちゃいました。あなたの帰る
安らぎを与えられる存在になりたいと歌うバラード曲「10.やっぱり」、自分の存在が誰かのプレゼン
トになっているんだよと歌いあげた「11.my present」で今盤は終幕。ボーナストラックとして拓郎さん
のカバーも最後に入ってます。。彼女の作品を聴くといつも「悲しみ」と「安らぎ」は同居してるものな
んだなってことをつくづく思い知らされます。ただデビュー当時のようなダークな歌も聴きたいけど(笑)。

熊木杏里 トップページへ