4th アルバム
 ジャケット写真から暖かさが伝わってくる4枚目。「1.涙が流れてしまうのは」は外面のいいものだけ
を追い自分だけを守ろうとした自分を恥じて、新しい朝を迎えよう!というロックチューン。根本が1st
から貫かれているよなあ。「2.最後の夜明け」は彼の全作品中唯一、他の作家による詞による作品
(しかも伊勢正三氏!)。「信じていたものが偽りに見えるのは街には宝石がごろごろしてるから」・・・
その宝石こそ上っ面だけのものとも知らずに人は魅せられてゆく。移り変わる人の心を描いたバラ
ード曲「3.いつもと同じ黄昏なのに」、「ここから逃げ出せたらきっと楽になれるんだろうなあ、きっと本
当の自分でいれるのかもしれない」と歌った「4.ふんばってみるか」・・・いくら逃げても結局は生きてる
限り何かの問題にぶつかる・・・ならばもう少しここで踏ん張ってやる!・・・この潔さ、好きです(笑)。
「5.僕」は日々の苦しい生活の中で本当の自分を見失ってる主人公が「僕はどう転んでも僕なんだか
ら、僕らしく生きよう」と気づく歌。「6.少しだけ〜」は小さい頃から見てきた妹さんが社会に出て、そし
て彼ができて・・・それを思うお兄さんの寂しいんだけど嬉しい感情が綴られている優しいバラード曲。
「7.明日になれば」は夢を描いて来たはずのこの街で覚えたことは、従うことと諦めること・・・それでも
明日になればきっと!と思う主人公に共感してしまうアコースティックな一曲。「8.WILD HIGHWAY」
そんな前曲の憂いを吹き飛ばすかのような爽快な楽曲。人生とは悲惨なものなのか、それとも楽しい
ものなのかを決めるのは結局は自分の心ひとつなんだよな。ラスト「9.ALIVE」はいろんなものに支え
られて今この瞬間を生きている自分にふと気づく曲。今日が終わりまた明日が始まる・・・当たり前の
ことなんだけど、そのことを当たり前とは思わず、大切にまた一日を過ごしたい・・・ボクも明日から心
を入れ替えます(笑)。全9曲なれど、その一曲一曲がとても聴き応えのある重厚な一枚です!
 
『太陽の鼓動』
1996年2月21日
 
 

1. 涙が流れてしまうのは

2. 最後の夜明け
3. いつもと同じ黄昏なのに
4. ふんばってみるか
5. 僕
6. 少しだけ寂しくて とても嬉しい日
7. 明日になれば
8. WILD HIGHWAY
9. ALIVE
 
 
 
 
 
 

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