リーダーの西川が脱退し、4人になってしまったユニコーンの8枚目のアルバムですが、これが |
まさかラストアルバムになろうとは!歌詞カードは「スプリングマン」という欲にまみれたヒーローが |
活躍する漫画になっています(←笑えるけどあんまりアルバムには関係無し(笑))。「1.与える男」 |
は「働く男」「スターな男」「いかんともしがたい男」と続いた民生の「男シリーズ」最終作(笑)。「あげ |
まん」の逆を歌った名曲!「2.金銀パールベイビー」は阿部作の腰も踊るようなヒップホップ!(?) |
「3.時には〜」は風俗嬢を歌った民生作(笑)。「4.すばらしい日々」はユニコーン屈指の名曲!メロ |
ディーといい、肩の力が抜けたような詞も抜群!しかもその中の哀しみがリスナーを襲う!「5.アナ |
マリア」はポップな中にも淋しさが漂う阿部作の片想いなラブソング。手島作の「6.オールウェイズ」 |
は自らボーカルをとったミドルロックチューン。「7.素浪人ファーストアウト」は西川の置き土産(笑)。 |
この楽曲センスは他のメンバーにはないものを感じる。「8.あやかりたい’65」は外国人に憧れる日 |
本の若者の心を歌う民生作。「9.音楽家と〜」はちょいと曲とは言えない内容(笑)だが、ユニコーン |
らしいコミカルな一曲。「10.裸の王様」は手島作の世に問いかけるロックチューン。「11.薔薇と憂鬱」 |
はEBI作のポップな一曲。「12.甘い乳房」は重たいグルーヴがねじれるようなサウンドで歌われた乳 |
離れできない男を歌った民生作。「13.スプリングマンのテーマ」にはすごく皮肉を感じる。このアル |
バムがバンドとして最後になったのが何となくわかるような迷いを感じる民生作。「14.月のワーグナ |
ー」は涙も出そうなほどの阿部作の切ないラブソング。ラスト「15.8月の」はEBI作の憂いを感じる楽 |
曲。一曲一曲の完成度はメチャクチャ高いのですが、トータルなアルバムとして聴くにはてんでバラ |
バラな印象も正直受けてしまいます。ですがこの先に彼らが進めなかったのは、このアルバムが |
「ユニコーン」としての完成形だと感じたからなんでしょうね。なんとも惜しいバンドを失ったなあ・・・。 |