待望の長渕剛・瀬尾一三による共同プロデュースによる18thアルバム。14th『Captain of the Ship』以来のロス録音により |
あの頃の「音」がついに甦った。「1.勇気の花」は彼らしいメッセージを放つロックチューン。みんな昔はでっかい勇気の花を |
持っていたはずなのに・・・確かに社会は白か黒かにはっきりと区別される。だから白か黒かはっきり選べる勇気を持たなく |
ちゃね。「2.すっからぴんの〜」は逆に彼の過去を回想したひねくれ節(笑)。ちなみにボクは財布の中身までこれです(笑)。 |
「3.コオロギの唄」は亡くなった母親に捧げる壮大なレクイエム。数々の曲で母親のことを歌ってきた彼。彼にとってその存在 |
の大きさってとてつもないんだろうな。エンディングまで美しくもはかなく、涙なくしては聴けない傑作。そして今回のシングル |
「4.空/SORA」は大々的にプロモーションを行い発表された極太ロック。人間、自然の中で生きているのではなく、生かされ |
ているんだってことを実感させられてしまう楽曲。一転「5.くしゃみじゃなくて〜」は2分という短い曲ですが、ギター一本でシャ |
ウトする誕生日を祝う歌。コミカルなんだけどなんかいいよね。バラード曲「6.涙色の流れ星」はかつての名曲「愛してるのに」 |
を思い出してしまう。しかもイントロは前アルバム『SAMURAI』に収められてた「ふたつの責任〜愛してる〜」に極似なのです |
が・・・まあいいじゃないか(笑)。「7.10年前の帽子」は逝ってしまった友人を悼む歌だろうけど、明るさの中に悲しみを感じる |
曲ですね。ライブで彼が帽子を巧みに使って歌ってたのを思い出すなあ。「8.ごめん」は懺悔歌。一番大切なものを見失って |
いた自分を悔やみ、またずっと自分を愛してくれていた人に対して詫びている。彼はずいぶんオイタをしたからね(笑)。「9. |
パラシュート」はこのアルバムの中で一番長渕剛らしくなく、一番アーティスティックな、すごく複雑な思いのするラブソング。 |
いい歌なんだけど・・・なんか・・・ね(笑)。逆に「10.唄を忘れたカナリア」はまさに長渕剛の真骨頂!と思える仕上がりです。 |
このイントロやアレンジは瀬尾氏とのコラボレーションなくしてはできないと思えるほど。個人的には「とんぼ」や「しゃぼん玉」 |
に匹敵するアレンジであります。ホント、ちょっと聴いただけで彼の曲だってわかるもんね。そしてラスト曲「11.少年よ、君は |
強くなる」は44歳という年齢の彼からの少年達へのメッセージ。少年犯罪の続く現代に強く何かを感じたのだろうな。最後の |
2曲は昨年の4回のみのライブ「ONLY 2×2」でも披露されたましたが、今回聴いてみて、さらに魅力の増した楽曲であります。 |