記念すべき彼のデビューアルバムです。「1.俺らの家まで」は「浮気や女好きは男の身勝手かもしれないけどでも君と |
の事は遊びなんかじゃないよ」と堂々と歌われた(笑)とてつもなく言い訳がましい歌(笑)。だけど、こういう曲を書けて、 |
しかもシングルで切ったってことが当時数多くいたフォークシンガーの中に埋もれなかった理由のひとつかもしれないで |
すね。そして今では信じられない(笑)「2.僕の猫」。君は僕の猫で、僕は君のご主人様さ・・・って、数十年後にああいう |
スタイルになると、誰がこの時想像したでしょう?(笑)でも彼の曲に「ニャーオ
ニャーオ ニャーオ」なんて単語が出てく |
る歌があっただなんて、初めて聴いた時は戸惑いと驚きを隠せませんでした。そんなラブソングです(←どんなだ(笑))。 |
「3.いつものより道もどり道」は、一方的に彼に部屋を出ていかれてしまった女性の悲しみを綴った楽曲。たとえ貧しくて |
も私はあなたとの生活が楽しかった・・・でも彼女は彼を待つのに疲れすぎた。優しいメロディなだけに、その悲しみが余 |
計に伝わってきます。ハーモニカの音色が悲しい「4.訣別」は彼女を愛しているけれど、彼女を幸せにする自信のなさか |
ら彼女の前から姿を消した男の姿を歌った曲。思うに、3曲目と4曲目は同じ恋人たちを歌ってるんじゃないかなあ。「6. |
待ち合わせの交差点」は彼のファルセット・ボイスが存分に楽しめるポップな楽曲。彼の軽い男の面が出た曲ですよね |
(笑)。1996年のライブツアー『KAZOKU』をマリンメッセ福岡まで観に遠征した時に、彼が歌ってくれた思い出深い歌でも |
あります。「9.君は雨の日に」は彼ののびやかなボーカルで歌われた悲しいラブソング。君は僕を愛し、僕は君を愛した。 |
でも君の口づけは昔ほど優しくはなかった・・・時間という流れの中で薄れてゆく悲しい愛を歌ったバラード曲です。そして |
彼の全キャリアの中でもこの曲を語らずして彼を語ることはできない「10.巡恋歌」へと辿り着きます。何度恋に破れても |
結局はまた恋に身を任せてしまう彼女。巡りめぐる彼女の悲しい恋はいつ成就するのでしょうか・・・。ラストを飾る「11. |
長いのぼり坂」は、人生を坂にたとえて歌われたゆったりとした曲調が印象的な楽曲。走ってみても歩いてみても坂の長 |
さは変わらない。ならしっかりと大地を踏みしめ生きていこうよ、と歌われた人生賛歌。つらいこともたくさんあるけどね。 |