1st アルバム
『名前のついていない場所へ』
1993年8月21日
 
1. いまここから
2. ちぎられた空の下
3. いくつもの夜を越えて
4. 君に気づいて
5. 飾られた街
6. 終らない季節
 
 
 
 
 
 まるで若い頃の長渕剛のようなルックス。そういえばご本人も「長渕剛に似てる」って
ラジオで言ってたっけなあ(笑)。そんな彼の1stはミニアルバム。でもフルアルバムを
聴いたような充実感を得られるアルバムです。守り続けているだけってことからは何も
生まれない、だからまずは今いるそこから何もかも始めてみようと歌われた「1.いまここ
から」からスタートし、疾走感あふれるナンバー「2.ちぎられた空の下」へ。お金を出せば
何でも買えるこの世の中・・・でもいったい自分は何がいちばん欲しいんだろう?という
疑問がストレートに歌われています。ミディアムテンポで奏でられるロックバラード「3.い
くつもの夜を越えて」「1.いまここから」の主人公が辿り着いた最初の場所。名前もつ
いていないこの場所から何かをはじめよう!「4.君に気づいて」は自分の元からいなくな
ってしまった彼女を想いながら悲しみに暮れる男の心情を静かに歌ったバラード曲。「5.
飾られた街」はイントロからもう身震いしてしまうほど好きなロックチューン。何もかもが
飾られた街の中で、今日も誰かの悲しみがその虚飾に押しやられてゆく。その心を守る
には歌いつづけてゆくしかない、という姿勢がすごく伝わってくる一曲です。そしてラスト
を飾る「6.終らない季節」。同じ夢を志していた友も今では離ればなれになってしまった。
でも歌うことでいつでもあの頃のひたむきな気持ちに戻れるさ、と歌われたピアノを基調
とした美しさとダイナミックさが同居した名曲。もっといろんな人に聴いて欲しい一枚です。

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