これからも木と生きていく。

市場の歴史

日本初の「木材市場」は、大阪で生まれた

日本初の「木材市場」は、江戸時代初期の大坂で誕生しました。「大坂の陣」の戦火によって崩れた大坂城や町の復興が進められ、木材需要が急激に高まったのが契機です。そこで、当時もっとも多くの木材を出荷していた土佐藩が幕府の許しを得て、木材を効率よく売りさばくための市場を開設。立売堀川、西横堀川に設けられた「木材市場」は、大いににぎわったと伝えられています。

大正13年、「大阪木材相互市場」が誕生

それから長い時を経て、明治維新後のこと。大量の物資とお金が動く木材市場は、信用面の問題もあり、市場の持ち主である大問屋と一部の特権的仲買商の独占市場となっていました。規模の小さい新興仲買商らが木材を購入するためには、特権商人に手数料を払う必要があったのです。これだけにとどまらず、近代化に伴って需要が増大すると、大問屋は仲買商にさらに不利な要求を突き付けるようになりました。
こうした不公正な取引制度を打破しようという動きの中から、大正13年(1924)、新興仲買商らが中心となって「大阪木材相互市場」を開設。それは、問屋のための市場でもなく、特権的仲買商だけのための市場でもない「仲買のための市場」でした。

時代は変わっても「仲買の精神」は変わらない

以後、当市場は多くの方々からのご愛顧とご支援をいただきながら、大正、昭和、平成という激動の時代を乗り越えてまいりました。しかし、どれほど時代は変わっても、良い品を公正な価格で提供するという「仲買の精神」は今もなお不変の価値観として、大阪木材相互市場を支えています。