3rdアルバム「乾杯」

1980年9月5日
1. 決心   6. プライベート
2. プロポーズ   7. 白と黒
3. 手のひら   8. ヒロイン
4. 顔   9. 暗闇の中の言葉
5. もう一人の俺   10.乾杯
 長渕剛を知ってる人も知らない人も、誰もが知ってる名曲「10.乾杯」をインクルーディングした3rdアルバム。この盤には

個人的に好きな曲が多いんですよ。いつまでも愛してくれているだろうと思っていた女性に心を裏切られた男の心情を綴っ

「1.決心」、どことなくノン気な感じにさせられる(笑)フォークソング「2.プロポーズ」。でもこの曲には彼なりのけじめという
か、君の両親にも納得させられるようなミュージシャンになるぞっていう決心が秘められている気がします。複雑な四角関
係の恋愛を描いた「3.手のひら」は、いつまでも心締めつけられる歌です。信じることは裏切られることよりつらいとわかっ
ていても・・・人はまた信じようとする生きものなんですよね。「4.顔」は自分自身を歌にした名曲。人生とはしたたかに生き
てゆかなければ・・・この”したたかさ”って、時には糧になるし、時には身を滅ぼすある意味恐ろしいものですよね。若き日
の彼の人となりが見えてくる、まぶしい曲です。「5.もう一人の俺」は心に傷を負った男のブルースが繰り広げられている曲
なのですが、なぜか「ブラック・カフィもう一杯 だからブラック・カフィもう一杯〜♪」のフレーズにコミカルさを感じてしまうの
はボクだけでしょうか?(笑)「6.プライベート」は彼女との甘いひと時に安らぎを感じる男の想いを綴ったラブソング。しかし
「ひと晩中会ってくれ すべて「ハイ」と答えてくれ」とは、何て亭主関白な青年なんでしょう?(笑)この歌は彼の理想という
か、好きな娘とはこうでありたいっていう願いなのかもしれませんね。「7.白と黒」、ヤな奴のことを軽快なメロディにのせ
て歌った曲。業界の人々に疎まれた経験を持つ彼だからこそ、薄っぺらい人間に見えたんでしょうね、この相手の人を。
「8.ヒロイン」はこのアルバムで唯一のシングル曲。彼の初期のシングル曲には女性の心情を歌った曲が多いですが、だい
たいの女性が悲しみを背負ってる気がします。この曲の主人公もそのひとり。「9.暗闇の中の言葉」は”職業歌手”という当
時では肩書きのないに等しい彼が出会った、社会との壁や人間関係の難しさを歌にした楽曲。嘆き節にも聴こえますが、
こういう想いを歌にできるからボクは彼を好きになったんだろうなあ。そして友人の結婚式用に作ったといわれる「10.乾杯」
ですが、今では日本中で歌われる曲になってしまいましたね。何度聴いてもジーンときてしまう、彼の後世に残る一曲です。

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