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〜か

2152 「海岸通」 風 06/07/28
A「風 ファーストアルバム」(75/6/5)
 あなたとの別れがこんなにもつらく感じるのなら、恋人ではなく妹のままでいた方がよかったのかもし
れない。あなたが夜明けの海の悲しさを教えてくれた海岸通から、あなたを乗せてこの街を出てゆく
船を見つめてる。そんな女性の愛する人と別れていかなくてはならない悲しみを歌い上げた一編。
遠く小さくなってゆく船、そしてその距離だけ離れてゆく彼と彼女の心情がとても痛く、そして優しい。
4239 「海岸通り」 back number 13/07/28
A「逃した魚」(09/2/18)
 君に「もう会わない」って言われた時、なぜ「元気でね」と言ってしまったんだろう。自分で言うのも
なんだけど僕は本当に煮え切らない男だ。でもそんなところも君は好きだと言ってくれてた。会えない
日々が続いても「心は繋がってるから」と言ってくれていたのに、その言葉と裏腹に僕はいつの間にか
君の心を傷つけていたんだね。君はきっとそのうち忘れてしまうだろう。でも僕は・・・そんなのは嫌だ。
2707 「かいき」 GOING UNDER GROUND 08/03/16
A「ハートビート」(03/10/22)
 かつて自分が夢に描いた姿っていうのは、夜空に輝く星のようなものなのかもしれない。その時の
自分の心の持ちようによって、その星は近く見えたり遠くに見えたり、また輝いて見えたり錆びついて
見えたりもする。ただこういう星を持つこと自体が難しくなってきている世の中だからこそ、今もそんな
星を持ってる人を見るたびすごく羨ましく思えたりしてしまう、そんな自分もいるんですけどね(笑)。
1914 「邂逅」 さだまさし 05/12/02
A「ほのぼの」(92/11/10)
 娘と解りあえないまま三年前に他界した父親。彼は自分の孫を一度も見ぬままこの世を去った。
無趣味だった彼のただひとつのたしなみは写真を撮ることだった。父の残したフィルムを引き継ぎ、そ
の写真機を手に、思いのままに写真を撮る娘。そして父の残したフィルムを現像した母と娘がそこに
見たものとは。親子とはたとえ諍い合ってたとしても時空を超えどこかで繋がっているものなんだな。
4579 「改札口」 ゆず 14/07/03
S「また明日」カップリング曲(12/8/8)
 いつも静かな町なのに今日はまるで違う町みたいににぎやかだね。君と過ごす週末は日常を堪
えて過ごす僕を本当の僕にしてくれる。もうすぐお別れの時間が来る。君は泣き出してしまったけど
またきっと会えるからどうかその涙をふいてほしい。この別れ難い時間こそ君と僕とのつながりなんだ。
駅の改札口はそんなふたりの心のやりとりを今日も優しく見守ってくれてる。夏の初めの改札口で。
678 「凱旋門」 浜田省吾 02/05/03
A「Promised Land 〜約束の地〜」(82/11/21)
 戦争に引き裂かれた愛を歌った、彼の傑作バラード。どこまでも切ないそのメロディーと歌詞は聴
いているだけでキュンと来る。だけど、もしかしたらこの歌の主人公は戦争によって亡骸として還って
きたのではないだろうか?死の世界から愛する彼女を見つめている。そういう風に聴くとその悲しみ
はさらに倍になるのだ(←また深読みかい?(笑))。聴いた後のこの余韻がまた悲しい曲ですね。
4402 「カイト」 槇原敬之 14/01/07
A「悲しみなんて何の役にも立たないと思っていた。」(07/11/7)
 追い風が吹いた時に限って人は集まってくるものだ。それがいつしか逆風になった時、群がって集
まってきたはずの人たちはひとり、またひとりと自分から離れてゆく。でも人間づきあいってそんな風
にできているのかもしれないね。だからどんな状況に陥ってもまわりにいてくれる人こそ大切にしなき
ゃいけないんだよね。僕もそんな人でありたい。まわりの人がどんなに君を責めようと僕だけは、ね。
164 「街路樹」 尾崎豊 00/11/21
A「街路樹」(88/9/1)
 彼の混沌としていた時期にできあがった名曲。このアルバムに収録されてる曲たちは、10代で作
られた3枚のアルバムに比べると、かなり混迷してる感があるんだけど、この曲は彼らしい繊細さが見
見え隠れするバラード曲。「足音に 降りそそぐ心模様 つかまえて街路樹たちの歌を」という擬人法
表現が素敵だなと素直に感じた。けれど、ここでの彼もやっぱりどこか何かに迷っている気がします。
3912 「会話」 スネオヘアー 12/09/04
A「フォーク.」(04/12/15)
 見ず知らずの人と人が「会話」によって「繋がり」を持ってゆく。実に当たり前なことなんだけどそん
な「当たり前」に感心してしまうのです。だって生まれ育った環境も違う人同士が「会話」するだけで
昔からお互いを知っていたかのような仲になったりするんだから。その「会話」が「記憶」というノートの
新しいページに文字を書いてゆく。誰かと面と向かって「会話」するって実はスゴいことなんだよね。
3247 「カウボーイによろしく」 GOING UNDER GROUND 09/11/09
A「おやすみモンスター」(07/11/7)
 未来にどんな期待や不安を感じていても「本当の自分」は否が応でもついてくる。いくらヒーロー
を演じてみても、嘘をついてりゃその自分はもうひとりの自分に責められる。そう考えると、人生はも
うひとりの自分との化かし合いと呼べるかもしれない。もちろん嘘をつけばそれなりのペナルティーが
降りかかってくるんだけど。少年の心の危うさを表した前奏や間奏が特に素晴らしい曲なのです。
4729 「カウント10」 竹原ピストル 14/11/30
A「SKIP ON THE POEM」(11/4/27)
 「人生がうまくいってる」と誰かが言った。本来「生きる」ということは今の自力では到底ひっくり返せ
ないものをひっくり返していくことなんだと思う。だから「うまくいってる」という表現は「何かをあきらめて
いる」と同じなんじゃないかな。状況は日々悪化してゆく。「もうあきらめろ」そう言われている気もす
る。それでも悪あがきしたい。だって最後にすべてを決めるのは、他でもない自分自身なのだから。
4649 「返して」 阿部真央 14/09/11
A「貴方を好きな私」(13/8/28)
 デジタル音で始まる奇妙奇天烈な歌詞が織りなすロックチューン。いったい「三万円」や「さんま」
が彼女に何をしたというのだろうか?何が彼女にこういう曲を書かせたのだろうか?もしやただのダ
ジャレ?とにかく不思議な曲なのです。そしてどことなく切なさを感じさせるこのアレンジ。確かにさ
んまは大根おろしやもみじおろしで食べたい。でも三万円分もさんまばかり食べたくはないぞ(笑)。
496 「楓」 スピッツ 01/10/25
A「フェイクファー」(98/3/25)
 彼らの魅力の一つに重厚なバラードというものがあるんだけど、その代表格の楽曲じゃないかな
あ。多分失恋の歌なんだと思うけど、この手の歌にはホント弱いんだよなあ。恋人という存在が自
分というものを形成していたと思っていたから、彼女がいなくなった今、自分は果たしてこの先も自
分でいられるんだろうか?という主人公の不安も含んでる名曲。こみあげてくる演出が秀逸です。
3230 「帰りたくなったよ」 いきものがかり 09/10/23
S(08/4/16)/A「My song Your song」(08/12/24)
 精神的に帰れる場所をもっているということはとても幸せなことですよね。それは悲しいことにつら
いことがあったり、くじけそうになった時にしか実感しづらいことなんだけど。ただそこに帰ってしまった
としたら、そこで終わりなんだとも思う。帰りたいと思いながらも、傷つきながらもなんとか前を向い
て生きていく。そうすることでしか人は前に進んで行けないんじゃないかなと、そんな気がしますね。
216 「帰り道」 長渕剛 01/01/16
S「巡恋歌」B面(78/10/5)
 若い恋人達のラブソング。彼は最終電車で自分のところに来る彼女を駅まで迎えに行くところか
ら歌は始まるんだろうけど、歌の最初から最後まで全てハッピーエンドというわけではなく「君とこの
関係がいつまで続けられるのか」という不安をはさんでるところがすごく彼らしくていいよね。「シングル
ス」に収録され、19年ぶりに日の目を見た名曲。最初で最後であろう彼の台詞入りです(喜)!
2483 「帰れない者たちへ」 中島みゆき 07/06/24
A「転生」(05/11/16)
 人は今まで過ごしてきた歳月に帰ることはできない。もし帰れるのだとしたら、きっと今とは違った
自分がここにいるだろうし、もちろん自分の周りの状況も今とはまるで違っているのだろう。この曲は
夜会『24時着・0時着』で披露された一編ですが、過去に傷をもつ者すべてがこの「帰れない者た
ち」に当てはまるような、そんな気がします。だからこそ惹きつけられてしまうものをそこに感じます。
613 「顔」 長渕剛 02/02/27
A「乾杯」(80/9/5)
 「したたかに生きていかなければ」本当に生きづらい人間社会。自分の思ったことをそのまま思っ
た通りに発言するのってとても勇気のいることだと思う。言葉を持つ人間として当然の権利である
このことが、非常に難しくなっているこの状況は実は間違っているのではないか?と思うことがありま
す。その思いは社会に出て社会の一員として長く過ごせば過ごすほど強くなっていってるんです。
2822 「顔のない街の中で」 中島みゆき 08/07/09
A「I LOVE YOU,答えてくれ」(07/10/3)
 自分の肉親や知人に起こったことなら、まるで自分に起こったことのように一緒に悩み苦しみ生
きてゆくことができるかもしれないけれど、まったく知らない人に起こったことにそこまで同じように感
情移入できるだろうか?「見知らぬのならば見知れ」というメッセージを発する彼女の歌声が痛み
として聴こえてくるのは、今の世の中のその部分が圧倒的に欠落しているからなのかもしれない。

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