2ndアルバム
「ラブ・トレイン」
1977年5月21日
 レコードジャケットの彼の格好は、いったい何のスポーツがやりたいのかわからなくてい
ただけないが(笑)、2ndアルバムながら収録されている曲たちの完成度は高い。ボクの中
ではかなり高い位置にあるアルバムです。「君が欲しい〜今すぐおくれ〜♪」と、現代では
まず出てこない台詞だろうけど(笑)そこがまた愛おしくなってしまう「1.雨の日のささやき」
今までよりももう一歩先に進もうとする恋人たちを描いた「3.君に会うまでは」はすごく青春
を感じるバラード曲。大学で出会った彼女との出会いから別れまでを痛切に、でも感情豊か
に描いた傑作「4.愛のかけひき」は彼の作品ならではの切なさが織り込まれています。二度
目のデートで恋に落ちた彼女と暮らし始め、そこで紆余曲折の末にわかりあえない男女の
悲哀とやるせなさを描いた「5.君の微笑」、君との最後に僕と踊ってくれないか?・・・もう二人
の仲を修復できない恋人たちの別れのシーンを描いた「7.ラスト・ダンス」にもまた、どん底に
突き落とされてしまいます。このアルバムは最後まで悲しみが続きます。ホームで彼女の最
後の姿を見送る男の視点で描かれた「10.行かないで」は、どうすることもできない別れの悲
しさ、そして取り戻すことのできない喪失感が襲ってくる超名曲。しかもコーラスワークなしで
は成り立たないこの構成。ホントに2作目か?(笑)彼自身初期のアルバムは演奏が稚拙と
揶揄していますが、このたどたどしい演奏が逆にこの10編に登場する主人公たちの心情を
うまく引き出している気がするんです。アナログでしか出せない感情がここにはあります。
1 雨の日のささやき
2 恋に気づいて
3 君に会うまでは
4 愛のかけひき
5 君の微笑
6 ラブ・トレイン
7 ラスト・ダンス
8 五月の風に
9 悲しみ深すぎて
10 行かないで
   
   
   
   

浜田省吾ページトップへ