インストゥルメンタル「1.心はなれて」で始まる今アルバムは、まるで劇場で映画を見ているかのような錯覚さえ感じて |
しまう名盤です。1曲目の美しい旋律の終焉とともに始まる「2.愛の中へ」は大きく包みこんでくれるような包容力を感じる |
スケールの大きい一曲。「3.君におくる歌」は彼女に別れを告げた男の歌。心から愛してはくれなかった彼女への踏ん切 |
りを自分でつけたかったのでしょう。「4.ひととして」はミディアムバラード。出逢いも別れも流れゆく時の中で起こるもの。 |
人はどんな風になっても前に進んでいかなくてはならないんだっていうメッセージを感じますね。彼らなりの人としてのメッ |
セージなんでしょうね。「5.メインストリートをつっ走れ」は鈴木さんの切なげなシャウトが響き渡るロックチューン。どんな |
困難に道を塞がれたとしても、男なら走り続けろ!っていう強い意志を感じる一曲。「6.僕のいいたいこと」は男のさりげ |
ない独り言をスローなバラードの中に散りばめたメロディアスな一曲。こういう組曲的な歌ってなんでこんなにいいんでし |
ょうね。「7.哀しいくらい」は今ふたりで逢っていることが一番大事で、見えない明日よ、もう来ないで・・・という曲。心を開 |
いてほしいという願いを彼女に託す男の哀しいくらい哀しいストーリー。「8.言葉にできない」は文字通り言葉にできないく |
らいの傑作。人は出逢いと別れを経験し、そしてその人をより深く想う・・・説明するよりまず聴け!と言いたくなるくらい |
の超名曲。『今日の一曲』コーナーの記念すべき第1曲目の楽曲なのであります(笑)。「9.心はなれて」は一曲目の美しい |
旋律に詞をつけたもの。粋も甘いも共に経験してきた恋人との別離を歌った楽曲・・・のように見えますが、今まで共に歌 |
ってきた鈴木さんとの別離の歌のようにも聴こえます。小田さんと鈴木さんのオフコースは、惜しくも次のアルバムで最後 |
となってしまうのです。そういう風に聴くと、とても感慨深い一曲ですね。 |