| ロスアンゼルスの「ソニー・ピクチャーズ・スタジオ・スコアリング・ステージ」で録音された彼女にとっては二枚目 | 
            
                | となるライブ盤。とは言っても観客がいるわけではなく、まさにスタジオでもう一度、今までの楽曲を”いまのきもち” | 
            
                | で歌いあげようという彼女の心意気が伝わってくるような気がします。前作「いまのきもち」に収録された「1.この空 | 
            
                | を飛べたら」「3.土用波」「5.この世に二人だけ」「7.歌姫」は昨年新譜としてリアレンジされただけあって、限りなくCD | 
            
                | に近いアレンジをされていますが、興味深かったのはライブ用にリアレンジされた「2.地上の星」「4.銀の龍の背に | 
            
                | 乗って」「6.夜行」の三曲。演奏も歌も一発録りっていう緊張感の中に、彼女の息遣いがとてもリアルに響いてきま | 
            
                | す。「もしかしたら昔人は鳥だったのかもしれない」・・・そんな空想にさえ身を委ねたくなってしまう「1.この空を飛べ | 
            
                | たら」、エレキギターの主旋律よるロックサウンドに仕上がった「2.地上の星」、彼女の力強い歌声と図太い演奏が | 
            
                | タイマンを張っているかのような(笑)「3.土用波」、まるで何かを抱きしめるかのように歌いあげられた「4.銀の龍の | 
            
                | 背に乗って」、まるで遠い昔のことをいつまでも大切に、そして悲しげに歌った、ちょっと酔いどれ歌唱な(笑)「5.こ | 
            
                | の世に二人だけ」、大手を振って社会を渡り歩けない者たちを代弁したかのようなダイナミックな歌曲「6.夜行」、そ | 
            
                | して世の中の叶わなかった夢すべてを背負い込んで歌うかのような壮大なバラード曲「7.歌姫」の全7曲収録。たっ | 
            
                | た7曲と思うなかれ!この7曲と対峙し聴き終えた後、胸の中に何かがどっと押し寄せるのです。それは彼女の楽 | 
            
                | 曲は聴き流せるようなものではなく、一曲一曲が”人間”を歌った、まさに真剣勝負だからなのかもしれませんね。 |