4thアルバム
「愛していると云ってくれ」

1978年4月10日発売

1.「元気ですか」 6.ミルク32
2.怜子 7.あほう鳥
3.わかれうた 8.おまえの家
4.海鳴り 9.世情
5.化粧  
 
 まずこのアルバムに驚かされるのがオープニングの「1.元気ですか」である。なにせこの曲、というよりこれ
は「朗読」じゃあ(笑)!しかしクレジットには「編曲」とあるので、やっぱり曲なのだろう。しかしその世界はジ
ェラシーと淋しさが一面に広がっている。そのアンサーソングともいうべき「2.怜子」は更にその世界の説得力
を強めている名曲。「3.わかれうた」は70年代の楽曲でチャート1位を飾った超名曲。しかしこの曲により彼女
の「わかれうたうたい」のイメージが広まってしまった、功罪ある曲。「4.海鳴り」はブ厚い印象のバラード。ボ
ク的に1曲目から4曲目まではストーリー仕立てのような気がする。そしてブルージーなイントロが印象的な「5.
化粧」は、恋人に裏切られた女の「男を見返してやりたい」という思いが伝わってくる。「6.ミルク32」「7.あほう
鳥」は・・・しかしこのアルバムは本当にふられた女性の曲が多いなあ。そしてこのアルバムのハイライトはラ
ストの2曲!「8.おまえの家」はプロギタリストに挫折した友人を訪ねるという設定。その場の雰囲気がヒジョー
に伝わり、またアコギの音色が温かい。ラスト「9.世情」はドラマ「3年B組金八先生」でも有名な、超大作を思
わせる名曲。「シュプレヒコールの波」というフレーズが印象に残る。難しいことを歌ってるようだけど、実は誰
でも感じていることを比喩を巧みに使って表現してる。いつまでも心に残る歌とはこういう歌を言うのだろうな。
 

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