7thアルバム

「HOLD YOUR LAST CHANCE」
1984年8月18日
1. SHA-LA-LA   6. 孤独なハート
2. 言わんこっちゃないさ   7. スローダウン
3. TIME GOES AROUND   8. ファイティングポーズ
4. WAKE UP ! IT'S MORNING   9. HOLD YOUR LAST CHANCE
5. COME BACK TO MY HEART    
 このアルバムは、長渕剛の中期を代表するアルバムじゃないかと思います。暗闇の中、傷だらけの顔にサングラスを
かけ、上を向いている表情が印象的ですね。「1.SHA-LA-LA」は軽快なロックナンバー・・・なれど、この曲では現実の
厳しさ、そしてその厳しい現実の中で負けずに生きていこうぜ!って姿勢が歌われています。「2.言わんこっちゃないさ」
は東京・夜の新宿の怖さをポップな楽曲にのせて歌った、この時期の彼の得意とするロックチューン。「3.TIME GOES
AROUND」は港・横浜が連想されるラブソング。彼のこの時期を代表するバラード曲。「4.WAKE UP ! IT'S MORNING」
は「天使の顔したあの娘は、正体不明の重要参考人〜」という歌詞が笑えるロックチューン(笑)。このコミカルさも当時
の彼の魅力のひとつだし、やはり若さなんでしょうね。「5.COMEBACK TO MY HEART」は、愛に傷心して「恋なんても

う二度とするもんか!」と思いつつも、恋を始めた最初の頃の自分と彼女が愛しくなる男の心情を綴ったバラード曲。「6.

孤独なハート」は秋元康氏とのコラボレーションで生まれた曲。TVドラマ「家族ゲームU」の主題歌でもあるこの曲は、ど
うしてもトンネルの中を突っ切ってるイメージを持ってしまいます(笑)。「7.スローダウン」は幼い頃から人の心の裏側しか
見ずに育ってきた青年が、今までの自分の人生を振り返り、ここからスタートするぞと決意するロックバラード曲。長渕剛

流のラップが展開される「8.ファイティングポーズ」は、後向きに生きてきた自分のファイティングポーズは実は強がりでし

かなかったんじゃないのか?と自問する楽曲。でもどう生きていこうと、自分らしい生き方しかできないものなんだよね。
そして最後に今でもなお演奏されつづける名曲「9.HOLD YOUR LAST CHANCE」。小手先ではがれ落ちる美しさよりひ
とつぶの汗の方が、テーブルに飾られたバラより野に咲くれんげ草の方がいい。なぜなら後者には嘘がないし、それだけ
純粋に生きて行こうとしてるからなんだよね。誰だって弱い部分や欲望だって持っている。でも今歩いている人生という道
は、もう二度と歩けない道なんだ。だから後悔しないように最後のチャンスを無駄にせず生きていこうよと歌われた傑作。

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