1st album

「スピッツ」

91.3.25

1. ニノウデの世界     5. 月に帰る     9. トンビ飛べなかった
2. 海とピンク     6. テレビ     10.夏の魔物
3. ビー玉     7. タンポポ     11.うめぼし
4. 五千光年の夢     8. 死神の岬へ     12.ヒバリのこころ
 
 ファーストアルバムにもかかわらず、すでに彼らの世界はできあがってしまっている。そんな感じさえするアルバム。と
にかくどの曲をとっても現在の曲と遜色ないところが彼らのすごいところであり詞は難解に比喩表現されている。元パン
クバンドであったことを思わせるビート「1.ニノウデの世界」はKANと共通する女性観(笑)。それに続き「2.海とピンク」
軽快なサウンド。「3.ビー玉」はホンワカなサウンドとは対照的に、なんかすごく殺人的な歌のような気がする。「4.五千光
年の夢」・・・いったいどんな夢だ?(笑)「5.月に帰る」はメロディー的には明るめだけど、やっぱり「死」を暗示してる気が
するなあ。「君のベロの上に寝そべって〜♪」と歌い出す「6.テレビ」は単語をつなげただけの感があるが意味あんの?
(笑)。「7.タンポポ」は重厚なサウンドが印象的なロックナンバー。自分の心をタンポポに例えて、この世界を嘆いている
かのよう。「8.死神の岬へ」も、なんかダークな匂いのするポップチューン。「9.トンビ飛べなかった」は寂しい夜に感じたこ
とを綴った詩集ですな、こりゃあ(笑)。「10.夏の魔物」は一発でメロディーを覚えてしまえるほどキャッチしやすいメロディ
ー。2ndシングルとしてカットされるほど、ノレる曲♪そして問題作(笑)「11.うめぼし」を聴くたびになぜか安心してしまう。
「うめぼしたべたい僕は今すぐ君に会いたい♪」・・・「うめぼし」って単語が不思議と雰囲気を出してる。ラストはデビュー
シングル「12.ヒバリのこころ」。はっきり言ってこのアルバムの中で一番理解できる(笑)楽曲。メジャーシーンに対しての
心構えとも思える詞と、このメロディーが最高にイカしてる。このアルバムは、そのノホホンなメロディーとは裏腹に、ちょ
っとした心の暗闇を詞にしている曲が目立つアルバム。しかしメロディーはどれも秀逸。まさに「スピッツ」なアルバム。

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