インディーズアルバム
「新宿の片隅で」

1985年9月21日発売

 
 
 SIONさんが自主制作盤として発表した唯一の4曲入りミニアルバム。だけど4曲と言えども、彼の世界観が十分に
わずか4曲の中に散りばめられています。「1.街は今日も雨さ」は、彼が16の時に家を出て都会へやってきた当時の
状況が描かれています。えらい苦労したんだなあっていうのがわかると同時に、彼の歌の背景にある柱みたいなも
のがぼんやりと見えてくるような、そんな気がする一曲です。「2.俺の声」は、今まで自分が「こうだ!」と言ったものは
いつでもその通りになってきた。だけど実社会に出てみれば俺の声なんてピンボールのようにただはねてるだけの
ものさ・・・という挫折感をうまく表現しています。「3.クロージング・タイム」は2年前に働いてた店に着たけれど、扉は
鍵で閉じられていた・・・という寂しい状況の中で、主人公の頭の中ではかつての店での風景が流れてゆく・・・という
ピアノを主体としたバラード曲。「4.ノック・オン・ザ・ハート」は今までの3曲の静かな雰囲気を叩き割るようなロックチ
ューン。神は強い者の味方をする。ならば神にすがるだけじゃなくて、自分自身からいろんなものをぶっ放して常に
次のドアをノックしていこうぜ!っていう強いメッセージを感じます。まあ一言で言えば「下克上」!(笑)以上4曲、今
の彼の核となっているであろう魂からの叫びを聴いてみてください。あとは”好きか嫌いか”に分かれますね、きっと。
 

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