30thアルバム
「おとぎばなし -Fairy Ring-

2002年10月23日発売

1. 陽紡ぎ唄   5. 匂いガラス安寿子の靴   9. 裸爪(はだし)のライオン
2. シャングリラ   6. あの人に似ている   10.紫の桜
3. おとぎばなし   7. みにくいあひるの子   11.海よ
4. 雪・月・花   8. 愛される花 愛されぬ花    
   
 『おかえりなさい』『御色なおし』『回帰熱』『時代』『10WINGS』とつづいてきたセルフカバー集の第6弾!でもこうやって毎年何
かの形で彼女が新譜を発表してくれるのはホントにうれしいことです!次はぜひオリジナルを!(笑)「1.陽紡ぎ唄」は「夜会Vol.
11 ウインターガーデン」で歌われた新曲。何だかコロボックルがいるような森の中に迷いこんだような印象を受ける曲。「2.シャ
ングリラ」は「夜会Vol.6 シャングリラ」のタイトル曲。やはり現実から少し離れた世界を歌っているような感覚に落ちる曲。そして
歌い方(笑)。「3.おとぎばなし」は薬師丸ひろ子への提供曲。「いちばん好きな人と結ばれる 幸せ者は稀なことね いちばん好
きな人は いつだって 遠く見守るだけなのね」というフレーズにガーン!しかもこんなに優しい歌声で、こんなにも無情な真理
を突きつけてくる・・・この冒頭3曲でボクの頭は一気に夢の世界へ(笑)。「4.雪・月・花」は工藤静香への提供曲。一転ダイナミ
ックなアレンジにより一気に現実に引き戻されました(笑)。会っていても、もっと会いたいと思う女の恋心・・・それは気持ちの奥
底から結ばれたいと願う女の心情なのでしょうね。「5.匂いガラス〜安寿子の靴」はNHKのドラマに使われた楽曲をつなげたも
の。文字通り”おとぎばなし”の世界です。そして早くもボクの中でのハイライト!「6.あの人に似ている」は高倉健・裕木奈江へ
の提供曲。さだまさしさんとの合作ですが、何と今回はさださんとのデュエットです。この曲は男の側からと女の側からの詞を、
それぞれのメロディーで同時に歌っていますが、過去に悲しい想い出を背負った男と女の恋物語が染みます。「7.みにくいあひ
るの子」は研ナオコへ提供。軽く歌い流すボーカル。それがこの曲の示すやるせなさにつながっています。ある女性の失恋を
歌っていますが、それでも一途に愛そうとする意地らしさが十二分に出ています。「8.愛される花 愛されぬ花」は三田寛子へ提
供。同じ花なのに、なぜあの人は私を愛してはくれないのだろう?という女性の心情を切々と歌い上げています。「9.裸爪のライ
オン」は工藤静香へ提供。中島みゆき作詞/後藤次利作曲のゴールデンコンビ。彼女が少年を歌う時、何でこうも的確に少年
の心情をとらえられるんでしょう?今作中、最も明るい楽曲です(笑)。「10.紫の桜」は「夜会Vol.10 海嘯」で歌われた新曲。桜
ってそこに百年もニ百年も根ざして、いろんなものを見てきたわけですよね。その想い出を見せておくれと歌われています。ラ
スト付近の合唱に圧巻。再び夢の世界へ(笑)。そしてラスト「11.海よ」は彼女の1stアルバム収録曲。海はよくも悪くもすべてを
包みこんでしまう。海のために救われた人も海のために亡くなった人もいる。そんな”海”に対して歌われた優しさあふれる曲。

 

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