17thアルバム
「回帰熱」

1989年11月15日発売

1. 黄砂に吹かれて       6. くらやみ乙女
2. 肩幅の未来       7. 儀式(セレモニー)
3. あり、か       8. 未完成
4. 群衆       9. 春なのに
5. ロンリーカナリア        
 
 「おかえりなさい」「御色なおし」と続いてきた、他人への提供曲をカバーした第3弾。彼女が歌うと、そのすべてが
彼女の色になってしまうからおもしろい。工藤静香に詞を提供した「1.黄砂に吹かれて」「4.群衆」(作曲・後藤次利)
は、工藤よりもスピードを抑えた曲調がより雰囲気を出している。「2.肩幅の未来」(作曲・筒美京平)は昔おにゃん子
今演歌歌手の長山洋子にアイドル時代に贈った曲。「いちずにあなたの背中しか 見ない自分が怖かった」・・・成功
した彼とひとりぼっちになってしまった彼女が切ない。セルフカバーアルバムで積極的に他の作家による曲を歌うとこ
ろに彼女の意欲がうかがえる。「3.あり、か」は元甲斐バンドのギタリスト・田中一郎に書き下ろした曲。ひさびさに彼
女の「男節」(笑)が聴ける。「5.ロンリーカナリア」は柏原芳江に提供した、ワルツ・アレンジの曲。「若さにはアクセル
だけでブレーキはついてない」・・・うーん言えてる。ボクの場合はブレーキ踏みすぎて壊した感じ(笑)。「6.くらやみ乙
女」はさだまさしの妹で歌手の佐田玲子へ提供。「血のような赤い服で あなたに会いにゆくよ」・・・なんか聴いてて
痛みを感じるなあ。とてもとがってる印象を持つ曲。さださんの妹さんにこのような曲を歌わせるとはスバラシイ(笑)。
「7.儀式(セレモニー)」はアイドル・松本典子への提供曲。この曲、ボクはリアルタイムにオリジナルを聴いてただけ
に、まさかみゆきさんの曲だとは思わなかったが、詞を見るとやっぱり彼女の曲だなあと納得(笑)。「8.未完成」は薬
師丸ひろ子への提供曲だが、中島みゆきの楽曲の中でもかなり好きな曲。彼をとりこにする彼女には私の持ってい
なかったものを感じる・・・せ、切ない。彼女のボーカルも素晴らしい。「9.春なのに」は柏原芳江への曲で、一般的に
も認知度が高い名曲。卒業の時期になるといつも思い起こされるけど、そんな悲しい想い出はありませんよ(←疑い
のまなざし(笑))。このアルバムにも多くのいい曲がありますが、特に最後の2曲がスーパーお気に入りなのです。
 

中島みゆき トップページへ