23thアルバム
「10 WINGS」

1995年10月20日発売

1. 二隻の舟   6. DIAMOND CAGE
2. 思い出させてあげる   7. I love him
3. 泣かないで アマテラス   8. 子守歌
4. Maybe   9. 生きてゆくおまえ
5. ふたりは   10.人待ち歌
   
 通常のコンサートとは別に、あるあらすじの舞台を通して彼女の歌が新旧問わず新しい命を吹き込まれる、ある
意味彼女のもうひとつの舞台「夜会」で使われた楽曲から主要の10曲を収録したセレクション・アルバムだけどす
べてが新録音というところに彼女の意気込みを感じる。「1.二隻の舟」は「夜会」のテーマ曲とも言える楽曲。初出は
アルバム「EAST ASIA」だが、アレンジがさらに壮大になっている。「おまえとわたしは たとえば二隻の舟〜」・・・独
特であり、その物語性に惹きこまれる。「2.思い出させてあげる」・・・「思い出」の中に残ってる人の面影って、ずっと
最後に会った時のままなんだよなあ。だから急に今会ったとしても・・・。ドラマティックな曲である。「3.泣かないで
アマテラス」・・・憎しみや悲しみよりもただひとつ笑顔が多ければよい・・・人間世界で生きていく上での必須条件の
ように思えるなあ。「4.Maybe」「歌でしか言えない」に収録されていたナンバー。ボーカルもアレンジもよりドラマテ
ィックに変貌し、前アレンジとは違い組曲っぽくなく、統一感を感じる。「5.ふたりは」「夜を往け」に収録された歌劇
であるが、歌詞の順番も変更され、新しい歌詞が追加されている。そしてこの曲はなんとボギー刑事こと(笑)世良
公則氏とのデュエットであり、子供合唱団との協演により、まるで舞台を見ているよう。「6.DIAMOND CAGE」は歌と
いうよりも「サウンドトラック」という印象が強い。「7.I love him」・・・「生きる」ということの真の目的は「富を築く」ことで
も「愛を与えられる」ことでもなく、自分が全身全霊で「人を愛する」ということだと、この曲に感じるなあ。「8.子守歌」
を聴いた時、あること気づいた。人は眠りにつく時にだけ起きている時の不安、動揺、苦しみから逃れられるのだと。
聴きながら書いてて眠くなってきた(笑)。「9.生きてゆくおまえ」はヒジョーに物語性を帯びたストーリー。ぜひ実演を
見たくなる一曲である。「10.人待ち歌」はまるで葉っぱ占いをしてるような感じの曲(笑)。まあ聴いてみてください。
以上全10曲でありますが、実は「夜会」自体を見たことないのです。見たい!でも金がない!ギブミー金!(笑)。

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