等身大の歌詞だなあって感じのする彼の5枚目のオリジナルアルバム。「1.やっぱり青春だ!」・・・あま |
りにもストレートなタイトルに照れくささを感じつつも、今までの経験を通じて感情通りに泣けなくなったり、 |
逆にせせら笑えたりできるようになってしまった悲しみがそこに。青春はその人の気持ちの持ち方でいく |
つになったって維持できるもんだと思います。つまらない見栄とか偏見を捨てられた時に。それは「2.大根 |
役者は今日も行く」でも描かれています。本当の心に嘘をつきながら安定した職業に就くのと、生活が苦 |
しくてもいつまでも輝く瞳を持ちつづけること・・・どちらがいいんでしょう?答えは人それぞれですけどね。 |
「3.ロックスター」はとにかく一言ロックンロール!一生は一回しかない。ならば「あの時なぜ・・・」と後悔す |
る前に自分の思い通りに生きようぜ!っていう歌。現実を前に夢を諦めるのよりも難しい「夢を貫くこと」 |
を追いつづけている人って強いな。「4.SECRET
CAFE」はそれぞれの暮らしを抜け出して好きな人と逢 |
う時間をそのまま歌にした美しも切ないピアノに綴られたバラード曲。「5.もう一軒飲みに行こう」は「歩き |
出せば いやでも景色は見えてくる」というフレーズが印象的な一曲。厳しい現実に直面した友人を誘っ |
て飲みに行くというシチュエーションですが、「横浜駅」に個人的には親しみ感じちゃう(笑)。そして「6.夕 |
焼けの詩」は今まで自分の信じる道を突き進んでずいぶん遠くまで来てしまったんだなと省みるバラード |
曲。みんな苦しいながらも精一杯一日を生きて、そして家に帰り守るべきものからエネルギーをもらって |
また明日の朝家を飛び出してゆく・・・夕焼けを見ながら聴くとさらにジーンときてしまいます。このアルバ |
ムは再スタートっていう意味がこめられているような気がします。それは「げんこつ」ひとつでここまで来 |
て、これからも「げんこつ」ひとつで生きてゆくという彼の決意のような感じがする、激しいけど優しい一枚。 |