10枚目の記念すべきこのアルバムは、今までの夏向きの楽曲をセレクトし、さらに新曲を加
えた、タイトル通りの一枚です。しかもすべて新録音、新アレンジですから、今までの楽曲のイ
メージがさらに深まる内容です。「1.ネコ」『恋文』から。組曲のように仕上がったこの曲はこ
の曲の持つ切なさをさらに醸し出してくれています。「2.白い花の咲く頃」『陽だまり』から。
この曲はこちらのバージョンの方が個人的には心に染み入ってきます。「3.陽炎」『夢の跡』
から。前回同様、優しい口調で語りかけるように歌われています。「4.絵日記」『かざぐるま』
から。ボサノバさながらのアレンジによみがえったこの曲、好きですねえ。「5.フリーキック」
新曲。さびしげなイントロから校歌斉唱のような間奏が入るまさに青春の一瞬をとらえた一曲。
「6.夢の地図」『初恋』から。町支寛二さんのバックボーカルが冴えてます!ドラムを際立た
せることによって、夏っぽさを出してますね。「7.未成年」『何処へ』から。ロックサウンドに乗
って、未成年独特の恋の苦悩を歌っています。ここから3曲は新曲です。「8.アンバランス」
村下さんの曲全体でもかなり好きな楽曲です。似合わない二人を女性の視点から歌っていま
す。好きな彼の前ではいつも心を飾ってた彼女が、彼の心を見抜けなかったために終ってしま
った恋を歌っています。「9.終わらない君の夏」はかなりしっとりとしたバラードです。「北国」と
「真夏」というキーワードがうまく曲の雰囲気を出しています。「10.女優’90」は夏に恋した女性
を女優に例えて歌うロック曲。全般的に夏を感じさせながら彼独特の切なさを散りばめた一枚。
10thアルバム 
「清涼愛聴盤」

1990.7.21

 
 
1. ネコ
2. 白い花の咲く頃
3. 陽炎
4. 絵日記
5. フリーキック
6. 夢の地図
7. 未成年
8. アンバランス
9. 終わらない君の夏
10.女優’90
 
 
 

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