『 巨乳学園 』



 快感に貫かれ、律子は狂おしく夢彦に抱きつき豊満な肢体を押しつけてきた。

 自分が海陵大学医学部の学生であることも、身に着けた知性も理性も教養もすべてかな

ぐり捨てて、律子は快感と欲望のまま、夢彦に悩ましげな体をこすりつけた。

 三七五という最高数値のことは彼女自身は知らなかったが、それが類を見ない強烈な快

感であることは全身の肌で感じていた。

「鏡君……鏡君……」

 冷やかな表情も消え、悦びと幸せに満ちた表情を輝かせながら、律子は愛し子のように

夢彦を抱き剥き出しの裸をこすりつけ、夢彦の名を呼んだ。まるですすり泣いているかの

ようだった。

「どうしたの、律子さん」

 あまりの変化に夢彦は驚きととまどいを覚えた。

 律子は答えず、すすり泣きのような声をもらしながら夢彦の背中を求め、抱きついてき

ただけだった。

 顔をあげたときには、目尻には涙らしき光さえ浮かんでいた。

 だか、彼女は泣いているのではなかった。

 絶対に胸は感じていないと思っていたのに、三度も絶頂感を味わったのだ。しかも最後

のは、彼女がいままでオナニーやボーイフレンドとのセックスで感じたなかでも、飛び抜

けて最高のオーガズムだった。それがうれしくてならなかったのだ。

「律子さん、なにかあったの」

「ううん、なんでもないの。ほんのちょっとしたことなの」

 律子は悦びの笑みを浮かべてみせた。

 愛撫を観察していたときのような冷徹な表情は完全に消え、もっとも人間らしい、感情

に満ちたやわらかい表情があふれかえっていた。

「律子さんってやさしい顔をしてたんだね」

「そう?」

「うん、凄くやさしい顔してる」

「じゃあ、はじめのときは怖い顔をしてたのかしら」

「そんなことはないけど、凄く賢そうだったから」

「そんなこと気にすることないのに」

 律子は微笑んで夢彦を抱きよせた。

 夢彦はGカップのバストにたっぷりと顔を埋めた。

 安らかな満足が夢彦の胸に流れ込んだ。

 それを、ノックの音が裂いた。

「だれだろう」

「終わったみたいね」

「終わったって」

「ンフフ、内緒」

 律子は笑うと体を離した。

「もうおしまいなの」

「まださわりたい?」

「だって、律子さんのおっきいんだもん」

 律子はふいに顔を近づけた。

 耳元で唇がささやいた。

 それは、甘い誘惑のはじまりだった。

(以下、つづく)


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