少しの間二人は抱き合っていたが、やがて二人は離れた。 夢彦はコンドームを処理してズボンを履きなおした。真紀先生もブラを付けなおし、シ ャツを下ろして白衣のボタンを留めた。 「とっても気持ちよかったわ。ほんとに上手になったのね」 真紀先生は夢彦の額にキスした。 「これも修行のおかげ?」 「どうかな」 「そうなんじゃない? 立位なんて、先生教えてなかったもの。ほんとに先生気持ちよか ったわ」 「ぼくもとっても気持ちよかったよ。やっぱり先生が一番だよ」 「ほんと? でも、重くなかった? 腕、だるいでしょう」 「平気だよ。先生軽かったもん」 真紀先生はくすっと笑って夢彦の額を軽く小突いた。 「そういうのを、見え透いたお世辞って言うのよ」 真紀先生はくすくすっと笑った。 それから一旦机に向き直ったが、 「そうだ、鏡君に話そうと思ってたことがあったんだ」 とケースから紙を抜き出し、夢彦のほうを向いた。 「なに、それ?」 「鏡君が見たかったものよ」 「カルテ?」 真紀先生はうなずいた。 「鏡君を好きだって子がいるの」 「ぼくのこと?」 「そう。憧れの人なんだって。この間話をしたらね、絶対鏡君に会わせてくれって行って 聞かないの。悦子ちゃんっていう子なんだけどね」 夢彦はカルテを覗いた。 永井悦子と表紙には書いてある。 「すっごくおっぱいがおっきいの。二年生でも一番大きいほうじゃないかしら。ほら、こ こ見てごらんなさい」 真紀先生はカルテを裏返しにした。 そこには身体測定の結果が書き込まれていた。 身長一五六、胸囲九十一・三。 夢彦は一瞬目を疑った。 九十一・三だって? 中学二年で? 「ね、おっきいでしょう。Fカップあるのよ」 Fカップだって? 夢彦は仰天した。 二年生の段階でFカップなんかあったら、三年になったらいったいどのくらいまで成長 するんだ。 「将来が楽しみな子でしょう? 会ってみる?」 「いいの?」 「いいのって、会いたくない?」 「会ってみたいけど」 「おっぱい、さわってみたいでしょう?」 「うん」 「まだ若いからおっぱいも張りがあって凄いのよ。会ってみる?」 夢彦はうなずいた。 「じゃあ、あとは先生がちゃんと連絡しておくから。期待してていいわよ。でも、いきな り立位なんかしたら駄目よ」 真紀先生はくすくすと子供のように微笑んだ。