『 巨乳学園 』



 あれから三回連続して、夢彦は真紀先生のなかでイッた。結局わずか一時間のうちに九

回射精したことになる。二人ともずいぶん汗をかいてしまって、シーツを取り替えなけれ

ばならないほどだった。真紀先生はすっかり満足していて、しばらく裸のまま天井を見つ

めていた。こんなに激しくセックスをしたのははじめてよ、と彼女は言った。夢彦もさす

がに疲れて寝ころんでいたが、胸の内側からは強い自信が湧き上がりつつあった。

 やっと一人前になれたのだ、と夢彦は思った。

 これで自分も色道の仲間入りをしたのだ。いままでずっと、ただビデオを見たり想像し

たりしているだけだったが、ようやく、ついに実際にこの体で経験したのだ。

 真紀先生の勧めで、夢彦は一時間ばかり保健室で休んだ。

 目が覚めると二時間目が終わって休み時間が始まっていた。

 真紀先生の気配はなかった。

 夢彦は気合を入れて上半身を起こした。

 そのとき、保健室のドアを開けてだれかが入ってくる気配がした。

 足音はいったん立ち止まったが、近づいてくる。

 だれだろう。

 嶋田か?

 夢彦は身構えた。

  ふいにカーテンが開いた。

 ボリュームたっぷりにふくらんだセーラー服の胸が目に入った。

「香川さん……」

 ゆり子だった。

「だいじょうぶ?」

 ゆり子は心配そうな顔で尋ねた。

「もう寝ていなくても平気なの?」

「うん。ちょっと頭が痛むぐらいだから」

「ごめんね、止められないで」

「ううん、いいんだよ」

 と夢彦は首を振った。

「ぼくが勝手に突っ込んでいったんだから。心配してくれてありがとう」

 ゆり子はにっこりと微笑んだ。

「それより、昨日はぼくのほうこそごめんね。変なことしちゃって」

「ううん、いいの。もう気にしてないから。それより、わたしのほうこそごめんね。勝手

に走っていっちゃったりして……あとで気になったんだけど、あのとき鏡君、頭打たなか

った?」

「打ったよ」

「痛くなかった?」

「少しばかり」

 ゆり子は夢彦のとぼけた返事に思わず微笑んだ。

「鏡君っておもしろいのね」

「少し単純だって言われるけどね」

 ゆり子はくすくすと笑った。

「もう授業は出られそうね」

「うん、あんまり休んでいられないから」

 ゆり子はベッドから下りた。夢彦もあとにつづいた。

「あら、もうだいじょうぶなの」

 真紀先生だった。

 二人がベッドから出たときに、彼女は保健室に入ってきたのだった。

「あら、あなたお見舞いに来てくれたの?」

 真紀先生は目敏くゆり子の姿に気づいて顔を向けた。

「こんなかわいい子に来てもらえて、いいわね、鏡君。もてるじゃない」

「いえ、そんなわけじゃ……」

 ふいに真紀先生は夢彦の耳に顔を近づけた。

「ずいぶんとどこかが大きい子じゃないの。もう手を出したの」

「まさか」

「だめよ、変なところをさわっちゃあ。まだ純情なんだから」

 真紀先生は夢彦の額を軽く小突くと、

「さあ、急がないと授業が始まっちゃうわよ。それとも二人でふける気? そんなのは大

学に行ってからすることよ、ほら行った行った」

 と二人をにぎやかに追い出した。

(以下、つづく)


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