真紀先生は内側から鍵をかけると、夢彦をベッドにすわらせた。そしてその横に自分も すわった。 「先生ね、鏡君にはずっと会いたいって思ってたのよ」 と真紀先生は言った。 「色道の家元のお孫さんって、どんな顔してるのかなって思ってたの。ゆいちゃんは知っ てたけど、やっぱり男の子じゃないとおもしろくないもの」 真紀先生はくすっと笑った。 色道――。 端的にいえば、セックスの道である。 だが、たんに色事を楽しむというわけではない。セックスを通じて心・技・体を鍛え、 精神の高みに上ろうというのがセックスの道、色道である。 性歴二〇二四年、性科学者鏡春彦とその息子花彦が、海陵市にてテレビやビデオを通じ て実践面から性教育に取り組みだしたのがを色道の始まりだと言われている。現在は様々 な流派が生まれているが、夢彦の祖父月彦は、そのなかでも元祖にあたる鏡流の第四代家 元だった。 「わたしね、ずっと色道に興味を持っていたの。本なんかも買って読んだし、入門しよう かなって考えたこともあったのよ」 と真紀先生はうれしそうに言った。 「鏡君は、もういろいろ知ってるんでしょう?」 「本はいま読んでいます」 「『カーマスートラ』とか?」 「ええ」 「でも、色道のお稽古は始めてるんでしょう?」 「本稽古はまだです」 「じゃあ、女の人の体、さわったことないの?」 夢彦はうなずいた。 「ほんとに?」 「テストで満点を取らないとだめだとか言って」 「厳しいのね。でも、それで謎がわかったわ。わたしの胸を覗いていたのは、そういうこ とだったのね」 真紀先生はくすっと笑った。 「ねえ、鏡君。女の人の体、さわってみたいとは思わない? 夢彦はびっくりして真紀先生を見た。 「いいのよ、鏡君なら。でも、その前にズボンのなかを少し調べておこうかしら。ここの 治療がまだだものね」 真紀先生はいきなりジッパーを開けた。 「な、なにするんですか」 「心配しないの。気持ちよくしてあげるから」 「でも」 「色道家元のお孫さんでしょう? おとなしくして、目を閉じて」 夢彦は言われるとおりにした。 真紀先生はジッパーを開けると、トランクスのなかから夢彦のものを取り出した。 「もうこんなにおっきくなっちゃって」 ふいにズボンのジッパーに手がかかり、チャックが外れた。細い手がすっと入ってきた かと思うと、夢彦のものはつまみだされていた。 目を開きかけたとたん、突然、あたたかいものが夢彦を包んだ。 いままで経験したことのない快美な感覚が腰を貫き、思わず夢彦は目を開けた。 そこには、真紀先生が跪いて夢彦のものをくわえていた。 「せ、先生」 「だめよ、じっとしていなきゃ」 真紀先生は夢彦のものを根元からすーっと舐めあげた。夢彦は思わずうっと声をもらし た。 「や、やめてください、先生」 「どうして」 「だって」 「本稽古になったらこういうことするのよ。男の子なんだからおとなしくしなさい。先生 がいいって言うまでじっとして」 「でも」 真紀先生は夢彦のものを大きく口に含んだ。 「アウッ」 夢彦は思わず腰を反らせた。 真紀先生は、夢彦が喘ぐのを見て妖艶な微笑みを浮かべた。 そして、再び夢彦のものを口に含み、おいしそうにしゃぶりはじめた。 夢彦はまたウッと声を上げた。 ちゅばちゅばと淫猥な音をたてて、真紀先生は夢彦のものをしゃぶりたてていく。 夢彦はすひたすら夢見心地だったが、それが変わってきた。 はじめはただ根元からなめ上げたりしゃぶったりしていたのに、突然尿道口のあたりを ちろちろ、ちろちろと舐めはじめたのだ。夢彦はたまらず呻き声をもらし、腰をふるわし た。 「せ、先生」 「なあに」 「だめです、そんな」 「ンフ、おとなしくしてるの。気持ちいいでしょう?」 「でも」 「あまり騒ぐとこうしちゃうわよ」 真紀先生は亀頭の部分をくりくりと舌でかきまわした。夢彦はびくっとうちふるえ、腰 を突き出して声を上げた。 「アッ、アウッ、ウアアッ」 「よがったりして、かわいいの」 真紀先生はぴちゃぴちゃと夢彦のものをしゃぶりたてる。 夢彦は声を出すばかりだ。恥ずかしいという気持ちはあるのだが、勝手に腰が動いてし まう。夢彦はもうたまらなくなって、 「ああっ、先生っ」 「なあに」 「だめ、出ちゃうよ」 「いいのよ、出しても」 真紀先生は突然、口いっぱいに夢彦のものを頬張った。 ゾクッと戦慄が走った。 その直後、真紀先生は夢彦のものをめちゃくちゃに吸い立てた。 「アアッ、アウウッ、先生っ」 クチュウウウッ、クチュウウウッ。 真紀先生はねっとりと舌を絡みつかせてて激しく夢彦のものを吸い立てていく。夢彦は もうたまらなくなった。真紀先生の頭をかき抱き、腰に押しつけた。必死に叫び、首を振 りまくった。でも、快感からは逃れられなかった。 強烈な真紀先生の吸引に、夢彦は最後の声を上げ、腰をひくつかせると、一気にミルク をぶちまけた。白い液体は真紀先生の喉に流れ込み、溢れ返った。真紀先生は夢彦が腰を うちふるわせている間も吸引をつづけた。そして、ことがすべて終わったときには、口の 間からは、白い液体がこぼれていた。