三余庵 (宿情報・感想)

2006/05

北海道 十勝川温泉第一ホテルの別館です。
<立地条件・宿の雰囲気>
帯広駅から車で15分。十勝川沿いにある本館と、道路の間に建っています。黒の外観はちょっと異質な感じですが、エントランスやロビーなどはとてもおしゃれ。11室なのですべてにこじんまりしています。ロビー正面には芝生が広がり、その向うに本館が見えます。ですが、入り口側の道路はそれなりの交通量。北海道まで来てこんな条件はイヤだなぁ〜・・・というのが正直なところ。
部屋は11室中道路側に5室、予約したベッドルームタイプはすべて道路側だそうで、我慢です。案内された「雪国」という部屋は、ツインベッドルームにリビングソファ、大型の液晶テレビにDVDプレーヤー(この部屋だけのオーディオルーム仕様とかで6つもスピーカーがありましたよ)、温泉が出るヒノキ風呂、ツインボールの洗面台・・・とハード面では言うことなし。道路側のせいか、小さめの窓が2つだけというのが、すこし息苦しい。窓からはエントランスの大きな緑色の屋根が一面に広がって・・・うううう・・・周囲の景色もよくわかりませんでした。

<お風呂>
大浴場はヒノキ風呂とタイルの風呂の2タイプ、それぞれ露天がついていますが、道路側にあるため車の騒音が気になります。十勝川温泉といえば日本に1つしかないモール温泉。やや赤みがかったぬるっとした泉質、お肌にはよい感じ(循環です)。設備的にもよく整えられています。
同じ泉質のお湯が部屋風呂で楽しめるのはとても嬉しい。内風呂とはいえ大きなサイズのヒノキ風呂で、アロマ配合のボディーソープでいい気分ですね。
<食事>
朝夕ともレストラン、掘りごたつ式の個室もあります。夕食は地の物にこだわった懐石風・・・ですがかなり洋風なテイストも入り、殆どが道内産というのも嬉しい。すべて美味しかったです。小さなお稲荷さんの夜食付。そういえばチェックイン時に「夕食のスピードは?」と尋ねられました。こんなのは初めてでしたけど、「早いです!」と答えたら(笑)、スピーディに運ばれてきました。
朝は和洋でセレクト(前日に決めます)これがまたこだわりの食材。洋食を食べましたがとても美味しかったです。メニューには生産者の顔写真まで載っていて、パンは宿に程近いお店でしたので、帰りに寄って買ってしまいました。
<その他>
夕方、ロビー横のバーカウンターで1口ビール、冷茶などのサービス。同じ場所で朝食時にはシジミ汁のサービス、とこれまたちょっと嬉しい。オーディオ対応の部屋ということでDVDソフトのケースを持ってきてくださいました。
<全体として>
部屋タイプにもよりますが、3万円〜の料金(露天風呂付もあります)。立地条件を除けばこの価格は内容的に満足かと。宿の皆さんの対応もよくソフト面でもいい感じです。様々なことに対する宿の姿勢に大変好感を持ちました。夕食時にデザートを運んできたのは厨房の方で、すべてのテーブルに食事のリサーチをしていました。また道内産のものがいかに豊かにあるのがよくわかりました。立地条件さえ静かな場所にあったら・・・すぐ近くは牧場が沢山あるから、その中に宿ごと持って行ってしまいたいくらいです。(2006/05)

ロビーと左側はレストラン。パターゴルフのできる綺麗な芝生が広がる。
「雪国」室内。下がり壁が和紙の欄間というおしゃれな内装。セミダブルタイプ。枕は5種類から選ぶことも出来る。 同じく「雪国」室内。この窓と、手の届かない高い位置にもう一つ窓がある。空気清浄機付。 大浴場のタイルタイプ。ピンクの小さいタイルで作られている。写真には無いが、右に湯温が高めの小さい風呂もある。内湯の前はガラスです。
洗い場は3つ。ゆったりとして使いやすい。天井が高いので冬はちょっと寒々しいかも? もう一つのヒノキタイプの露天。囲いに切れ目があって、湯船に浸かると景色を見られるような作り。やっぱり道路の騒音が気になる。 夕食:八寸。羅臼産鮭児照り焼き(手前)、椎茸手まり寿司浦幌産雪室ジャガイモそうめん、厚岸産白魚筏黄身焼き、独活金平、たらの芽胡麻クリーム、こごみの白あえ。
鮭児は普通の鮭とは違った食感と味でした。この前に先付けも付く。
椀替り:中札内産鳥ささみ・白蕪・磯のリのスープ仕立て。味付けは洋風のコンソメって感じ。美味しいけどやや濃かったかな。
お造り:噴火湾産ボタン海老(甘くてとろとろ!)、霧多布産大助(おおすけ)、歯舞産ばばカレイ、苫小牧産北寄貝など。テーブルには3種類の岩塩があり、ミルでガリガリ・・刺身醤油もでますが、塩でいただくもまたよし。 焼き物は十勝産黒毛和牛炭火焼かオホーツク海産活タラバガニ炭火焼。牛肉は5種類のたれが登場。にんにく味・塩・ポン酢系・バルサミコ系・・・とどれも美味しかった。蟹は塩味でさっぱりと。 富良野産アスパラ・根室産帆立・根室産イクラなどを黄身バターソースでいただく。まったりとしたソースに甘いアスパラが合う。この後酢の物。そして山菜御飯か白米が選べる。 デザート:無殺菌牛乳の手作りアイス・本別産小豆・わらび餅・玄米フレーク。和風デザート好きにはたまりません・・・。
朝食のビュッフェ:牛乳・オレンジジュース・野菜ジュース・人参ジュース・トマトジュース。ヨーグルト・サラダ・フルーツ。殆どが道内産の手作りのもの。牛乳・トマトジュース・ヨーグルトを食べました。すべてがとっても美味しかった! 天然酵母を使った香ばしいトーストとクロワッサン。焼き方も最高! 温野菜・音更産大豆使用の豆腐のサラダ・中札内産牛乳で作ったコーンスープ。これまた美味しい。 本別の手作りスモークウインナー&ベーコン、帯広市内の有機卵の目玉焼き(スクランブルもあり)。そしてコーヒーか紅茶。
身体にも安心な食材で美味しくて、超〜満足な朝ごはんでした!


再訪(2007/07)

1年ぶりの再訪。相変わらずソフト面は好印象。1回目にリクエストした内容は完璧に把握されていたし、従業員の方の顔ぶれも殆ど同じでした。やはり立地条件が残念。エステはなかなかよござんしたよ。
念願の十勝名物「豚丼」を食べました!詳しくはこちらから→豚丼「たむら」

今回は川側の部屋をリクエスト。小さめのフローリングのリビングと4畳半の和室に寝室。ベランダが付いていて目の前はパターゴルフのできる芝生。道路側でなくてもやはり車の騒音は気になります。部屋の使い勝手はとてもよいです。 左奥に見えるのが寝室、最初からお布団が敷かれています。枕元に外国製のおしゃれなミニコンポが置かれていて、いい音が部屋に広がってきます。
トイレも広々、ミニキッチンも付いてます。
部屋の風呂。ヒノキの大き目の湯船には蛇口をひねれば温泉が満たされ、いつでも新しい温泉を楽しめます。こだわりのシャンプーやボディソープもいい感じ。 夕食:先附は夏らしくグラスに盛られた卵豆腐・鮑・じゅんさい・オクラに柚子ゼリーがかかっています。あっさりとして美味しい。この後に綺麗なガラスの器に盛られた八寸がでました。
蝦夷バフン雲丹を使った手作りそうめん・・・そうめんというよりももっちりとしたビミョ〜な食感・・・ 蝦夷バフン雲丹・霧多布産大助と長海老と茗荷のたたき・ひらめのうす作り
そして野付産のしまえび
メインは十勝幕別三黒毛和牛炭火焼き オホーツク産の本タラバ蟹炭火焼のいずれかを選択。どちらもミニグラタンがついてます。 新得そばと時知らずのとろろ掛け十勝蒸し。少々濃い目のそばつゆが和風な感じを際立たせているかな。
新ショウガの炊き込みご飯、酢の物、赤だしなど。
デザートは二種類から選択。あんみつかフルーツ盛り合わせ。写真は前者でマンゴーやイチゴに白玉入りあんこ。個人的にとても美味しかったです! 朝食は和洋でセレクト。今回も悩んだ末に洋食。内容は前回とほぼ同じ。トマトが甘くて美味しい。次こそ和食を! 宿から車で5分ほどのところにある展望台からみた帯広のまち。広大な十勝平野は北海道らしくて雄大です。 帯広から1時間ほどのところにある然別湖。天気が悪かったのでトライしませんでしたが、カヌー体験などもできます。静かで良いところですね。



宿名 三余庵
住所 北海道音更町十勝川温泉南13
電話 0155-32-6211
客室数 11(全室温泉ヒノキ風呂付)
チェックアウト 11:00
食事場所 朝夕:レストラン
その他
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