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1188 「挽歌」 村下孝蔵 03/10/06
A「初恋〜浅き夢みし〜」(83/8/25)
 イントロからその世界に引き込まれていってしまう作品。今自分はいったいどこへ行けばいいの
か?ただひとり海を見つめる自分は目の前に広がるこの海原に流され、波にきらわれて再び浜
辺に打ち上げられた誰も乗っていない小舟のようだ。誰かに自分の進むべき方向を示してほし
い。ただその進むべき方向だってやはり自分自身が選んで、自分が見つけてゆくしかないんだ。
1148 「晩夏の鐘」 浜田省吾 03/08/27
S「路地裏の少年」カップリング曲(86/7/16)/A「J.BOY」(86/9/4)
 夕暮れの浜辺を歩く老夫婦の姿がマブタの裏にシルエットとして浮かび上がるような、そんな
楽曲。シングル盤では歌詞がつけられ歌われていたが、アルバム『J.BOY』ではインストゥルメンタ
ルで収められている。この曲の凄いところは歌声がなくともその情景が浮かんできてしまうところに
ある。思い描いた情景に心の底から哀しみ深くなる。彼の歌世界を体現した曲だと言えよう。
2558 「晩夏 〜ひとりの季節〜」 荒井由実 07/09/07
A「The 14th Moon」(76/11/20)
 この曲の情景描写は頭の中にこびりつきます。食欲、読書、睡眠(笑)・・・「秋」といえばさま
ざまなことに旺盛になれる季節。だけど逆を言えば夏の名残りを感じるさびしい季節でもありま
す。特に残暑の中で見る夕焼けって何とも言い難い感情を芽生えさせ、どこかに置き去りにさ
れた想いが心の中に浮かび上がらせ、叙情深いメロディーがさらにその想いに拍車をかけます。
2633 「パンクロック」 ザ・ブルーハーツ 07/11/21
A「THE BLUE HEARTS」(87/5/21)
 よく言えば純粋、悪く言えば単純。ヒロトの描く詞の世界って。これに尽きるんじゃないかって
思うのです。まず核になるものがあり、それを伝えるために周りの外堀を埋めてゆくっていう詞の
作り方が通例。でも彼は最初から最後までシンプル&ストレート。そのシンプルさ、ストレートさ
がリスナーに逆に様々な想いを残す。それって簡単なようでいて実は誰もができる技じゃない。
3372 「Hungry Spider」 槇原敬之 10/03/14
S(99/6/2)/A「Cicada」(99/7/7)
 僕はいつも愛に飢えてる蜘蛛で、君は空にはばたく美しい蝶。僕が張った蜘蛛の巣で君を罠
にかけたい。だけど君が僕を受け入れてくれなければ意味がない。もし君が罠にかかったら君を
食べてしまいたい・・・のだけど逃がしたい。こんなに悩むならいっそのこと君と「永遠」になってしま
いたい。そんな複雑な男の感情と叶わぬ恋模様を歌った、小気味いいメロディーが哀しい曲。
4188 「判決を待つ受刑者のような瞳で」 森山直太朗 13/06/07
A「素敵なサムシング」(12/4/11)
 確かにあの頃希望も愛情も持っていた。でもそれらが裏切られたと感じる今、僕はどこへ向か
えばいいのだろうか。何かを求めれば求めるほど心が傷つけられてゆく。もちろんそれが君のせい
だとは思わない。かといってすべて僕のせいとも思えないんだ。「歌」というよりも「シャウト」に近い
気がする。もどかしいほどのギターリフがそのままこの主人公の心情を映し出しているかのようだ。
4961 「バンザイ 〜好きでよかった〜」 ウルフルズ 15/07/20
S(96/2/7)
 君を好きになれてよかった。オレは単純だから君がいてさえくれればすべてがハッピーに感じる。
だからもったいないぐらいに毎日があっという間に過ぎて行く。このままずっといつまでも君といられ
たらな。そんな男の直球勝負のラブソング。ただ、この「君」が彼女なのかどうかってのは歌われて
ないんですよね。もしやまだ一方通行なのかもしれない。でも恋しただけで、男って単純だよね。
479 「晩鐘」 さだまさし 01/10/08
A「風見鶏」(77/7/25)
 枯葉舞い散る交差点で繰り広げられる、散りゆく恋模様を描いた傑作。その場所で別れると
約束した交差点までの恋人たちの苦悩、そして想い出のひとつひとつが風と合い舞って、ふたり
の行く道へ落ちてくる。彼の曲には「指定券」というやはり別れの情景を描いた名曲がありますけ
ど、この曲はそれよりさらにズシィィィンと胸に来るはかなさを持つ曲なのです。とにかく悲しい曲。
4795 「反省線急行自宅行き」 back number 15/02/04
S「青い春」カップリング曲(12/11/7)
 昨日もだめだった。今日もだめだった。そしてきっと明日もだめなのだろう。君が好きって気持ち
は断固として持っているのに、いざ行動に移そうとするとめっきりと弱くなる。きっと好きだって気持
ち以上に嫌われたくないっていう自己防衛本能が働いてしまっているからなのだろう。そんな俺
を周りのすべてが笑ってるような気もする。そして明日もきっとこんな感じで終わってゆくのだろう。
631 「パンチドランカー」 the yellow monkey 02/03/17
A「PUNCH DRUNKARD」(98/3/4)
 アルバム全体からアグレッシブな印象を受けるロック・アルバム『PUNCH DRUNKARD』の1曲目
を飾ったロックチューン。相変わらずの言葉遊びはそのままに、イエローモンキーの「明」の部分を
表した楽曲だと思います。そう、人は皆何かに打ちのめされた「パンチドランカー」なのかもしれな
い。人間はそうやって世間の皆様からいくつもパンチを受けながら、成長してゆくボクサーなのさ。
3945 「半透明人間」 back number 12/10/07
S「花束」カップリング曲(11/6/22)/A「スーパースター」(11/10/26)
 僕は今もなお君の姿を忘れられずにいる。言わば「半透明人間」のままこの瞬間も生きてる。
もし君があの時「嫌い」とか「もう好きじゃない」と引導を渡してくれていたら、僕はここまで君を引
きずることはなかったかもしれない。君はどうしているんだろう。もしかして僕と同じように過ごして
いるのかな。それともすっぱり僕のことなんか忘れて完全な「透明人間」になれているんだろうか?
765 「パンドラの恋人」 南野陽子 02/07/30
S(87/7/1)
 この楽曲、学生の頃何度聴いたかわかりませんねえ(笑)。イントロのメロディーがかかると同
時に今でもその世界観に引きずりこまれてしまいます。自分の好きな人の心を「パンドラの箱」
に例え、それをもし開けてあなたの気持ちを知ろうとしたら、この恋はどこかへ消え去ってしまうの
だろうか?っていう女の子の気持ちが歌われています。浦島太郎の玉手箱みたいですね(笑)。
487 「Vampire Woman」 B'z 01/10/16
A「RISKY」(90/11/7)
 とても11年前のアルバムとは思えないほど洗練された究極のアルバム(とボクが勝手に思ってる
)『RISKY』の中の一曲。ちょっとエロティックでありながら斬新な歌詞が、B'zの個性をさらに引き
出しているような気がする。曲全体の雰囲気の妖しさが当時のボクの心をなぜかクギ付けにした
のです(笑)。叶わぬ願いかもしれないが今度はぜひボクの血も吸って欲しいな(←バカ(笑))。
4973 「BAN BAN BAN」 KUWATA BAND 15/08/01
S(86/4/5)
 別れるために出逢ったふたりの上に訪れた夏。今思い出されるのはあの出来事が夢か現実か
と思えるぐらいふたりが輝いていたってことぐらい。君を忘れられずこうして在りし日のふたりをまぶ
たの裏で追っている今この時、君は誰と恋の波に乗っているのだろうか?図太いロックナンバーに
もかかわらず哀愁のこの作品を聴くたびに「嗚呼、夏の哀しみも刺さるなあ」と感慨深くなります。
2744 「パンプキン・パイとシナモン・ティー」 さだまさし 08/04/22
A「夢供養」(79/4/10)
 彼の初期の曲には実際に自分の周りにいる人を題材にしたコミカルな楽曲が数曲ありますが
その中でもこの曲は一番有名な曲かもしれませんね。内気で不器用な喫茶店のマスター、その
マスターの前に現れた美人のマドンナ、そしてその状況を冷やかしながらも温かく見守る高校生
たち・・・なんだか今の時代に失われてしまった優しさすべてがここに詰まってるような気がします。
1379 「ハンマー 〜48億のブルース〜」 ザ・ブルーハーツ 04/04/15
S「人にやさしく」カップリング曲(87/2/25)
 この頃はまだ世界人口は48億だったんですね(笑)。世の中に大切なことっていうものは実は
そんなに数多くはないのかもしれない。その大切なものってのはけっこう単純明快で、その単純
明快なものに実に多くの衣をかぶせてしまうから、世の中がごっちゃごちゃになるのかも。その衣は
時に人の心も傷つける。そしてハンマーは今日もどこかで誰かの頭の上に振りおろされるのか。

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