62.「伝えたいこと」
 「僕がステージでみんなに伝えたいことって、”オレはこんなにバカやってるけど
こんなオレを見てると自分を見てるような気がしないかい、あんただったらどうする
んだい”ってこと。僕のコンサートって、”サイコー!”っていうノリだけじゃなくて、も
っと違うものを求めてるような気がする」
「GB」(1984/9月号) 18歳 04/05/19
 彼はもちろんたくさんの何かを伝えたかったとは思うんですけど、その反対側
でもっと自分という人間をたくさんの人に知ってほしかったんじゃないかなって
気もするんです。どちらかというと後ろ向きな少年期を送ってきた彼が、「こん
なこと思うのは自分だけなんだろうか?」っていうのを他の人にも問いかけてみ
て、実は安心したかったんじゃないかな。自分だけじゃない!みんなもいろんな
問題を抱えて自分のように悩んでいるんだ!・・・と。そんな気がしますね。
 
143.「繋がり」
 「自分の価値観をゼロにして、相手の価値観もゼロにして、そうして人と人とが
繋がりあってひとつになってる社会を考えるようにしないと、真実は見えてこない
んじゃないかと。何が大切か、ということも全部捨て去って人と人とが繋がりあう、
というか。より平和に、より幸せに、より愛情深く人と接するにはどうすればいい
かと言うと、すべてを受け入れるということなんじゃないかな、と考えるようになっ
てきたんです」
「ロッキング・オン」(1986/2月号) 20歳 06/05/30
 う〜む、また難しいことをおっしゃってますね〜(笑)。自分の価値観も相手
の価値観もゼロにする・・・いい意味でいえば「思いやり」、悪く言えば「遠慮」っ
てことになるんだろうけど。確かに彼が言うように、理想の社会像っていうもの
は持ち続けなきゃならないものだし、「そう言ったって現実は・・・」なんていつま
でも思ってたら、その理想に近づくことすらできない。もし社会に生きるひとり
ひとりがすべてを受け入れるように生きていったら・・・理想の社会に近づける
かもしれないけれど、気味が悪い社会ができあがるような気もしてしまう(笑)。

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