133.「飛び降りること」
 「ああやってはしゃいで見せたりするのも自己表現だし。人ってもともと下世話なも
のに嬉しがったり、微笑んだりするところがあるでしょう。だからああいうふうに振舞う
僕は、媚びてるわけじゃないんだけど、一種の主張をお客さんに対してしてるんで
すね。逆説的だとは思うんだけど『こういうことをすればあなたたちは笑うんだろう』み
たいな。そんな気持ちを噛みしめながら飛び降りてました(笑)。自虐的ですね(笑)」
「ロッキング・オン」(1985/5月号) 19歳 06/05/20
 幼い頃、友だちと遊んでた時によく建物の上から飛び降りたって記憶がありますけ
ど、今考えればそれはある種の試験のようなものだった気もするんです。「ここで飛
び降りれたら、仲間として認める」みたいな(笑)。彼の飛び降りるっていうこの行為
は、彼が自分に課した試験のようなものだったのかもしれませんね。やはり自分が
趣味で歌ってるわけじゃなく、歌手として生計を立てていくには、歌以外の部分でも
”尾崎豊”という存在を知らしめなければならない!という強い意志がこの頃の彼に
はあったのかもしれません。そのためにはオーディエンスだって喜ばせなきゃいけな
い・・・冷静に考えると、すごく稚拙で幼い喜ばせ方なんですけどね(笑)。

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