4.「早熟」 |
「小さい頃、内向的な性格だった。だから転校してもよけいとけ込めなくて、半年ぐ |
らい登校拒否してた。自我が強くて協調性に欠け、さめてた。テレビは見ても、みん |
ながやるようにアイドル歌手に夢中になったりすることがバカバカしいと思う早熟な子 |
供だったんです。さぞかしかわいくないガキだったんじゃないかな(笑)」 |
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「パチ・パチ」(1984/6/30) |
18歳 |
02/04/28 |
内向的ってのはボクもそうだったなあ。でもボクは彼の立場だったら何とかとけ |
こもうと話しかけたり、話題を合わせていたりしていたと思う。それが今の仕事にも |
役に立ってるとは思うんですけどね。テレビはですねえ、見てました、夢中で(笑)。 |
「何で君の年でそんなこと知ってんの?」って聞かれる事が多かったし(笑)。あれ? |
何だか自分のことばっかり書いてますね(笑)。そういう点では早熟な子供だった |
かもしれないなあ(笑)。 |
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35.「卒業(1)」 |
「表面的なものって、真似する必要はないような気がする。そのコの気持ちの中に |
反発とか、やり場のないものがあって、最終的に表現の手段がそれしかなかったっ |
てことならまだしも・・・。とりあえず割ろうという考えはすごくよくないと思う。割ったあ |
と自分はどうするべきかっていうことをちゃんと考えてやるべきだと思う」 |
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「パチ・パチ」(1986/1/9) |
20歳 |
02/05/29 |
彼の楽曲『卒業』の中に出てくる「夜の校舎 窓ガラス壊してまわった」という一 |
節を真似した学生がいたことに、彼は悲しそうな、つらそうな表情をしながらこう答 |
えている。単にガラスを割ったということよりも、何の考えもなしに割られたことの |
方に、彼はきっとガッカリしたんだろうな。抑えきれない10代の悩みは、単にガラス |
を割れば解決されるということはなく、あくまでもどうしようもない悩みの矛先がたま |
たま「ガラスを割る」という行為だけだったはずなのに・・・。さらには悲しいことにこ |
れが彼に対する大人たちのイメージへとつながっていってしまうのだけど・・・。 |
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75.「卒業(2)」 |
「ひとは何か新しいものを目指したり、何かにケリをつけたとき、涙を流すんじゃ |
ないかと思うんだけれど、そんな風に流す涙を見るたびに、その涙がそいつにと |
ってむくわれる涙であったらいいと、いつも思っているんだけれど。そんな涙のた |
めに、むくわれるように、祈りをこめて作った曲を歌います」 |
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「GB」(1985/10月号) |
19歳 |
04/06/01 |
この『卒業』っていう曲は、いつも”石で校舎の窓ガラスを割る”っていうところに |
スポットがあてられてしまうんだけど、大事なのは「学校からの卒業」という形式的 |
なものではなくて、「自分自身からの卒業」っていう、人生でもっとも大切なことを |
歌ってるんだと思います。だから自分が何かを思い立った時に、人は何度でも「 |
自分」から卒業できる、その繰り返しが「人生」なんじゃないかと、ボクはそう受け |
とってるんですけどね。向上心さえあれば、人は何度でも卒業できる。いや、しな |
くちゃいけないんだってこと。ただ実際にはかなり難しいんですけどね(苦笑)。 |
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107.「卒業(3)」 |
「人生には越えなければならないハードルがある。それを越えることは、その壁 |
やハードルの持つ意味を確かめることだ。そのために苦しむことや耐えることを覚 |
えてゆく。それが成長するということかもしれない。君たちがいくつもの壁やハード |
ルを越えていくことを願い、そして越えられたことを祝福します」 |
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「GB」(1992/1月号) |
25歳 |
04/07/03 |
確かに人生にはたくさんのハードルが目の前に立ちふさがります。でもすべて |
のハードルを越えてしまえる人っていうのは、ほとんどいないんじゃないかな。も |
しいるとしたら、その人は神様かもしれない(笑)。冗談はさておき、ハードルを越 |
えることだけがいいことではないのかもしれない。越えられなかったからわかるっ |
てこともきっとある。彼は「越えられたことを祝福します」と言っているけれど、越 |
えられなかった人のその努力や涙も、きっと生きてゆくその先に役立つ財産にな |
るよって言ってくれてる気も・・・ボクにはするんです。深読みし過ぎかなあ(笑)。 |
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148.「卒業(4)」 |
「”卒業”という曲を作ったとき、同じ学校へ行ってた女の子に『あんたそんなに |
学校がつまんなかったの?』って言われて『うん、つまんなかったよ』って答えた |
んですけど。『戸塚ヨットスクールの歌じゃないの?』とか(笑)。でもあれはそうい |
うへヴィーな状況を乗り越えよう、というつもりで書いた歌なんですよね」 |
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「ロッキング・オン」(1986/2月号) |
20歳 |
06/06/04 |
彼の作品にはどうでもいいような、というかホッと気の抜けるようなものはほぼ |
ないといっても過言じゃないですよね。ある意味ヘヴィーなものばかりのような気 |
がします。まあ確かにヘヴィーな内容のほうが歌にはしやすいっていうのはある |
んだろうけど(笑)。そんな中、このコメントには少々笑ってしまいました。つまり自 |
分の通っていた学校に閉塞感をおぼえ、つまらないなあって思って彼は自主退 |
学したのだろうけど、この女の子はそんなにつまらなくはなかったんですよね。ま |
あそこまで深くは考えてもいなかったのかもしれないけど(笑)。結局人の感じ方 |
は千差万別で、彼のようにも彼女のようにもとることができる。すごく自然だな。 |
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