141.「ミュージシャン」
 「一番嬉しいのは毎日こうやって歌を歌えることですね。いつも歌っていられ
るってことが一番幸せですね。僕は昔から、自分で考えたメロディとかそんなも
のを小声で口ずさんだりしてたんです。でもそんなことって本当は全然意味が
ないんじゃないか、ただ頭がおかしいだけなんじゃないかって自分で思ってた。
でも今は僕はミュージシャンだから、いくら歌を口ずさんでもいいんですね。そ
れは誰もが正しいと認めてくれている。それが唯一、一番嬉しいですね」
「ロッキング・オン」(1985/5月号) 19歳 06/05/28
 実はボクも勝手にメロディ作って鼻歌のように歌ってることがあったんですけ
ど(←いろんな曲のいいとこどりしたパクリ曲ですけど(笑))彼の場合は自分の
作ったそのメロディに自分の作った詞がのって息が吹き込まれるわけなんです
が、歌えることを素直に嬉しいとずっと思っていてほしかったですね。その後彼
の心境は、歌う→歌わされている、となって本来の”歌える喜び”というものから
遠ざかってしまいます。そう考えると素直に歌えることに幸せを感じていたこの
頃が彼のアーティスト人生の中で最も満たされていた時期かもしれませんね。

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