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「ペーター・キュルテンの記録」

03/05/12
漫画サンデー(昭和48年1月10日号)
 労働組合の仕事に熱心なペーターは、殺人罪で刑務所にいたことのある妻のケティを心底愛していた。その頃女
ばかりを狙った殺人鬼がデュッセンドルフの町を脅かしていた。自ら死体遺棄現場を通報し、警察をあざ笑うかの
ように犯行を繰り返す殺人鬼。殺人鬼が非常にプライドの高い男であるとニラんだ警察は、ある男に暗示をかけて
真犯人とし、真の殺人鬼をあぶりだそうと画策する。その画策に真犯人は・・・。世の中にはいろいろな病気がある。
それは生まれる前に母胎の中でなってしまうものなのかもしれない。本人にはどうすることもできないものなのかもし
れない。個人的に、こういう事実を元にした伝記はあまり印象に残らないタチなのですが、この作品だけはその異様
さが印象に残っています。なんだか恐ろしいというよりかわいそうな気がします・・・
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「べんけいと牛若」

03/07/08
月刊少年マガジン(昭和51年7月号)
 そのいかめしい風体で、思わず学校の先生や街のチンピラまでもが避けて通ってしまうという少年凸卍(でこ まん
じ)には実は誰にもいえない秘密があった。実は彼の母親は少女歌劇の振り付けの先生で、家じゅうが少女趣味
のような環境だったため、彼は女の子がかわいいと思うような絵や雑誌をこよなく読んでいた。しかも女の子のファ
ッションデザイナーを目指していたのだ。そんな誰にも恐れられる卍は「べんけい」というあだ名がつけられていた。
一方、そんなべんけいにケンカで勝負を挑もうという少年が現れた。牛若というその少年はべんけいとは好対照に
身体が小さくてそれをコンプレックスとして持っていた。決闘を終えたあと、ふたりはお互いの苦しみを理解しあい友
情が芽生えたかというその時事件が・・・!思春期独特の悩みって今ではよき思い出ですね〜いいお話です。

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